2008年7月アーカイブ

◆目次
◇ペリー・ローダン近況

----------------------------------------------------------------------
◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Action
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/praction/index.html ]

9 . Marc A. Herren / Der Zündermutant / 点火ミュータント
10 . Timothy Stahl / Falkans Verderben / ファルカンの没落
11 . Wim Vandemaan / Gericht der Regenten / 君主たちの審判
12 . Christian Montillon / Die Robotgarde / ロボット親衛隊

 4月開始、企画物ヘフト・シリーズ。隔週刊。その9冊目。

 □ Perry Rhodan-Action 9話「点火ミュータント」
[ http://perry-action.de/cgi-bin/heft.pl/9.html ]

 西暦2166年4月、デメトリア星団、惑星ファルカンの洋上――

「――どどーん」
「連合帝国の大執政官、ペリー・ローダンと~」
「点火能力者、イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは~」
「苦戦中」
「点火能力者、イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンには~」
「イワンとイワノヴィッチ――ふたつの頭」
「ふたりで同時に、標的を目視しないと、点火はできません」
「――ざっぱーん」
「噴き上げる、水柱と水蒸気」
「――見えないよー」
「――むう」
「そこへ、敵の一撃」
「――!」
「点火能力者、イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは、海に落ちて~」
「四肢が麻痺して、動かない」
「――ぶくぶく」
「沈んで、いくのです」

 数日前、4月1日、惑星ファルカン――

「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンが、統治する~」
「ファルカン侯爵領の、中心惑星」
「で」
「ペリー・ローダンの、急な来訪の、知らせに~」
「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンは~」
「――蛮人が、来る?」
「しぶしぶ、ですが~」
「――〈ソツなく、やりすごすのだ〉」
「付帯脳の助言なんかも、うけながら~」
「いやいや、饗応準備」
「……」
「ローダンは~」
「グラル種族の宇宙船《マガルブリュテ》で~」
「惑星ファルカン、到着」
「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンの御殿の、門前で~」
「テラナー植民惑星トラファルガーの執政官コスマイ・セトラさんと、再会」
「ひしっ、と抱擁なんかで、再会を喜んだりして」
「いざ」
「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンの御殿へ」

 さらに1日前、3月31日、惑星ファルカンの海底――

「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジン、率いる~」
「〈エネルギーの君主〉一党は~」
「探し求めていた、かつての旗艦《アウラティア》へ~」
「ついに」
「――長距離テレポートっ」
「――よし、旗艦《アウラティア》の、艦内だ」
「ところが」
「――?」
「――バリアも、武器も、機能停止?」
「――というより、防護服の機能が?」
「――うっ……ぜいぜい……」
「――ヘルメットを開け、ばかもんっ」
「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジンは、一喝」
「〈エネルギーの君主〉たちは、窒息死を免れます」
「が」
「そこへ」
「――ばーん」
「ロボット部隊の、攻撃」
「――むんっ」
「〈エネルギーの君主〉たちは、プシオン力で、なんとか迎撃」

 アトゥルン御殿――

「多芸多才な、ペリー・ローダン」
「アルコン貴族の扱いにおいても、経験浅からず」
「――という、次第で」
「――寛大なるご配慮を、賜りたいのだが?」
「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンも」
「――よきにはからえ」
「ところが」
「意外と迂闊な、ペリー・ローダン」
「――よし」
「――ミュータント部隊を、呼ばせてもらおう」
「そんな手配は、御殿を出てからで、良かったのに」
「多彩な趣味では、宇宙一」
「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンの、目の色が、ちょいと変わります」
「――イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは、来ないのか?」
「――タマ・ヨキダなんて、いらぬから」
「――イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンに、会ってみたいのぉ」
「――寛大なるご配慮を、賜りたいのだが?」

 惑星ファルカン海底、《アウラティア》、戦闘継続中――

「〈エネルギーの君主〉たちの、かつての旗艦《アウラティア》」
「しかし~」
「グラルの最高奴隷戦士オ=マレ=テスカが~」
「盗んで、隠して~」
「こんなことに」
「――グラルの最高奴隷戦士オ=マレ=テスカが?」
「――《アウラティア》の〈血室〉を、起動して?」
「――エネルギー緩衝場も、起動して?」
「――ロボット部隊が、本当の主であるオレたちを?」
「〈エネルギーの君主〉一党は~」
「パニック寸前・挙動も怪しく」
「――逃げるな、ばかもんっ」
「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジンは、一喝」
「〈エネルギーの君主〉パル=シンガロを~」
「犠牲に、して~」
「楯に、して~」
「――《アウラティア》の〈血室〉を、奪回するのだっ」
「さらに、進軍」

 イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは、惑星ファルカンへ――

「道中~」
「――どうした、イワン?」
「――むう」
「――頭痛いのか、イワン?」
「――むう」
「頭の片方は、なにやら、ふさぎこんでいます」
「……」
「惑星ファルカンに、到着」
「ローダンが、出迎えても」
「――むう」
「グッキーが、出迎えても」
「――むう」
「タコ・カクタが、出迎えても」
「――むう」
「ふさぎこんでいます」

 惑星ファルカン海底、《アウラティア》、戦闘継続中――

「――もう、手加減なしだっ」
「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジンは、一喝」
「――《アウラティア》を破壊するつもりで、行けっ」
「じりじりと、進軍」

 アトゥルン御殿――

「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンは~」
「イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンと、ローダンと、会食」
「目の色が、なにやらアヤシイ」
「――むう」
「という雰囲気の、イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンを、眺めて~」
「――こんな傑物に、星間帝国をまかせてみたら」
「とか」
「なにやらアヤシイ、思考のプロセス」
「……」
「一方」
「ローダンの指示により~」
「ネズミビーバー、グッキー」
「テレポーター、タコ・カクタ」
「透視能力者、ウリウ・セング」
「3名は~」
「惑星ファルカンの、内海で~」
「〈エネルギーの君主〉たちの、かつての旗艦《アウラティア》を、探索開始」

 惑星ファルカン海底、《アウラティア》――

「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジン、率いる~」
「〈エネルギーの君主〉たちは~」
「《アウラティア》の〈血室〉を、制圧・停止」
「エネルギー緩衝場も、制圧・停止」
「――《アウラティア》艦載脳〈知識の響き〉を、起動だっ」

 アトゥルン御殿――

「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンは~」
「――なに?」
「――グラル種族が、上陸許可を求めてる?」
「――〈エネルギーの君主〉たちの掃討に、協力したい?」
「――同乗する、マガドゥも?」
「――〈エネルギーの君主〉たちの探索に、助力したい?」
「――よきにはからえ」

 惑星ファルカン海底、《アウラティア》――

「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジンは~」
「――偵察ゾンデが?」
「――海上で当方を捜索中の、ローダン一党を、発見?」
「――グラル種族も、いる?」
「――マガドゥたちも、いる?」
「――アンドロイド部隊、出撃だっ」
「一切、作戦も迷いも、ありません」
「――どどーん」
「と、戦闘開始」

 海面――

「――どどーん」
「〈エネルギーの君主〉たちのアンドロイド部隊は、海底から攻撃」
「まず、マガドゥたちが、全滅」
「イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは~」
「――むんっ」
「――むんっ」
「点火能力・発揮」
「――!」
「海面が、裂けました」
「イワン・ゴラチン――ふさぎこんでいる方――は~」
「――(オルガおばさんの昔話に、あったよなー)」
「――(双頭怪物ツァルポリコワの話)」
「――(やっぱり、怪物は駄目だよな・怪物は)」
「なんて、ぶつぶつ」
「迷いが、あります」
「戦況、芳しからず」
「そこへ、直撃」
「――!」
「イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンは、海に落ちて~」
「――ぶくぶく」
「沈んで、いくのです」

 海面――

「――どどどーん」
「さらに、未知の戦闘ロボット、数ダースが、出現」
「さすがに、ローダンも青い顔」
「ところが」
「――?」
「あとから出現した、未知の戦闘ロボット部隊は~」
「はじめに出現した、アンドロイド部隊を~」
「――どどどーん」
「と、攻撃」
「で」
「その隙に」
「ペリー・ローダン」
「イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンを、救助」
「イワン・ゴラチン」
「うなされて、曰く」
「――ボクは、武器じゃないし……」
「――ボクは、武器として使われたくないし……」
「――オーヴァヘッドとか……」
「――ぺりー・ローダンとか……」
「そんな、ところへ~」
「ぺりー・ローダン、一言」
「――ボクたちは、友達だ」
「――友達だから、助け合うのだ」
「なんて、語りかけて、みるのでした」
「イワンから、すれば~」
「ココロから納得した、わけでは、ないのでしょうが」
「ま、それは、それ」
「で」
「そうする、間にも~」
「あとから出現した、未知の戦闘ロボット部隊は~」
「はじめに出現した、アンドロイド部隊を~」
「――どどどーん」
「殲滅完了」
「無言のまま、撤退していきます」

 アトゥルン御殿――

「アルコン貴族ファルカンのアトゥルンは~」
「事態の経緯を、カウチに寝そべりながら、モニター越しに、視ていました」
「――大変なコトに、なってしまったのぉ」
「――惑星全土に、戒厳令を敷かんとなぁ」

 以下、次号。

□ Perry Rhodan-Heft

2449 . Hubert Haensel / Die Finale Schlacht / 決戦
2450 . Robert Feldhoff / Evolux / エヴォラクス
2451 . Michael Marcus Thurner / Die Metaläufer / メタランナー
2452 . Christian Montillon / Operation Kobaltblau / コバルトブルー作戦
2453 . Christian Montillon / In der Steilen Stadt / 傾斜都市

□ Perry Rhodan-Heft 2449話「決戦」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2449.html ]

 2000万年前、タレ=シャルム銀河――

「〈秩序の勢力〉所属~」
「〈負の球体〉撲滅委員会、超知性体アルケティムさまの、決断」
「――〈混沌の勢力〉との、決戦は~」
「――女将軍カムコさんなしで、戦わねばなるまいっ」
「かくして」
「一介の伝令キ=ミョは、将軍職を仰せつかることに」
「が」
「新米将軍キ=ミョには、個人的な秘密がひとつ」
「アエガン人の偉丈夫、と見える外観は、つくりもの」
「本当の自分は、立っているのがやっと、の高齢者」
「――無理・無理・無理」
「心にしっかり、バツ印」
「――そういえば……艦隊は、どこへ行けば良いのか、のぉ?」
「――何にも、思い出せぬが、のぉ?」
「超知性体アルケティムさまと、しては~」
「――記憶をブロックしてあるのだ、ばかものっ」
「という、事情ですが」
「やる気なし、でも困るので~」
「やれやれ、とばかりに、心のケア」
「意識断片を、新米将軍キ=ミョのもとに、派遣して~」
「――がんばれー」
「……」
「かくして」
「発進する、〈秩序の勢力〉連合艦隊100万隻」
「〈法〉付与機2基が開いた、〈秩序の回廊〉を抜けて~」
「タレ・シャルム銀河中心部へ」
「巨大ブラックホール、マルギン=クリロクスの近傍へ」
「潜伏していた〈法〉付与機56基と、合流」
「というのも」
「タレ・シャルム銀河も、中心部となれば~」
「物理法則の崩壊具合は、壮絶です」
「が」
「〈秩序の勢力〉連合艦隊100万隻に随行する、〈法〉付与機58基は~」
「物理法則を、局地的に修復」
「〈秩序の勢力〉連合艦隊は~」
「本来の力を、存分に発揮できる……はず」
「そして」
「――敵中枢〈グローイン反逆者〉、探知っ」

 タレ=シャルム銀河中心部、〈グローイン反逆者〉――

「〈グローイン反逆者〉は~」
「戦隊要塞〈反逆コーン〉1008基が合体した、二重螺旋構造物」
「全長9072km」
「両端は、超空間に霞んで、見えません」
「周囲に、遊弋するのは~」
「〈反逆タンク〉10万隻以上」
「〈時空ルータ〉数百基」
「戦隊マシーン、5基」
「数基ずつ合体した戦隊要塞〈反逆コーン〉も、ちらほら」
「……」
「〈秩序の勢力〉連合艦隊」
「旗艦《タロシ》の、司令室」
「新米将軍キ=ミョの、頭の中に~」
「超知性体アルケティムさまは、通信して曰く」
「――〈グローイン反逆者〉は~」
「――タレ=シャルム銀河の、内側のプシオン網と~」
「――タレ=シャルム銀河の、外側のプシオン網を~」
「――すっぱり」
「――結果として、〈塁壁〉を生成しておる」
「曰く」
「――いま、ここで~」
「――真の作戦を、明かそうっ」
「――まず~」
「――〈グローイン反逆者〉を、破壊っ」
「――次に~」
「――分断されたプシオン網を、修復っ」
「――さすれば~」
「――周辺に待機中のコスモメッセンジャーが、突入っ」
「――こうして~」
「――原〈負の球体〉タレ=シャルム銀河は、〈反転〉完了」
「――という、塩梅じゃ」
「……」
「かくして」
「決戦、開始」
「〈秩序の勢力〉連合艦隊100万隻は、猪突猛進」
「――どどーん」
「〈グローイン反逆者〉は、超バリア〈フラクタル亀裂鐘〉を、重層・全開」
「――ばりばりばりっ」
「が」
「女将軍カムコさん、ならざる、新米将軍キ=ミョ、では~」
「気力もなければ、体力もない」
「経験もなければ、勇気もない」
「〈夜光鎧〉――〈負の球体〉内でも方向感覚100%――も、ない」
「指揮に生じた迷いは、自軍の損失に、直結します」
「〈秩序の勢力〉連合艦隊は~」
「被害甚大」
「が」
「そこへ」
「――!」
「〈法〉付与機の真打ち《ケオス・タイ》、登場」
「巨大なプシ物質塊のようなもの――超知性体アルケティムさま――、顕現」
「――わはは」
「――この〈法〉付与機《ケオス・タイ》は、特別仕様っ」
「――この超知性体アルケティムさま顕現の道具として、機能するのだっ」
「――わはは」
「と」
「そこへ」
「――!」
「〈グローイン反逆者〉の、両端」
「超空間に霞んで見えなかった、部分が~」
「――ずるずる」
「通常空間に、全貌をあらわしました」
「じつは」
「〈グローイン反逆者〉は~」
「戦隊要塞〈反逆コーン〉3024基が合体した、二重螺旋構造物」
「全長2万7216km」
「超巨大」
「超強力」
「が」
「――ごごごっ」
「〈法〉付与機や、なにやらの特攻で~」
「中央付近、戦隊要塞〈反逆コーン〉1基が、大破」
「――ぽっきり」
「〈グローイン反逆者〉、崩壊」
「部品=戦隊要塞〈反逆コーン〉は~」
「巨大ブラックホール、マルギン=クリロクスの降着円盤へ、墜落」
「10分後には、1基も残っていませんでした」
「で」
「超知性体アルケティムさまは~」
「――分断されたプシオン網を、修復するぞっ」
「と、次の段階に、進もうとします」
「が」
「そこへ、予測していなかった事態」
「――!」
「〈暗黒のエレメント〉、出現」
「事前の、陽動作戦で~」
「〈暗黒のエレメント〉は、星系ビ=ゾトリングにおびき寄せた、はずでした」
「一部が、本拠に残っていた、のですね」

 タレ=シャルム銀河中心部、《ジュール・ヴェルヌ》――

「ペリー・ローダンは~」
「号令一下」
「《ジュール・ヴェルヌ》は~」
「〈混沌の勢力〉が〈グローイン反逆者〉救援のため開いた巨大転送機に突入」
「抜け出た、先は~」
「吹き荒れる、150メグのハイパー嵐」
「身動きも、ままならない」
「その上、ここは戦闘宙域」
「――どどーん」
「いきなり、〈反逆タンク〉包囲陣から、集中砲火」
「――赤道環モジュール2基、破損っ」
「――外装も、かなり損傷っ」
「――パラトロン・コンヴァーターも、いけませんっ」
「――メタグラヴは?」
「――とにかく、短距離で良いから、跳ぶのだっ」
「――ちょん」
「とりあえず」
「撃沈だけは、なんとか回避」
「……」
「そんな中~」
「《ジュール・ヴェルヌ》艦内では~」
「――はっ」
「女将軍カムコさん、転送の衝撃で覚醒」
「ペリー・ローダンは~」
「アラスカ・シェーデレーアをつれて、女将軍カムコのもとへ、急ぐ」
「で」
「状況説明」
「――〈ラボラトの爪〉を、移植されていたから?」
「――奪還後、アトレントゥス処置した?」
「――〈夜光鎧〉も、奪還した?」
「――〈胸甲〉〈脛甲〉……なんで、行方不明の〈兜〉があるの?」
「――やっぱり、盗んだのはアナタ?」
「――きーっ」
「若干、誤解もあるようですが」
「些細なこと・些細なこと」
「で」
「女将軍カムコさんは、〈夜光鎧〉全装着」
「――すっきり・すっきりだわっ」
「原〈負の球体〉の内部でも、方向感覚は、完璧」
「さらに」
「〈夜光鎧〉は~」
「《ジュール・ヴェルヌ》の艦載脳〈ネモ〉と、自動接続」
「原〈負の球体〉の中でも、方位安定」
「ハイパー嵐の中でも、航行安定」
「――さあっ」
「――旗艦《タロシ》を探して、戻るわよっ」
「《ジュール・ヴェルヌ》は~」
「女将軍カムコさんの操艦で、戦場を駆け抜ける」
「が」
「現在の《ジュール・ヴェルヌ》は、単なるボロ船です」
「――パロス影バリアが、一瞬しかもたない?」
「――なんとか擦り抜けたけれど、次はないかも?」
「――パラトロン・バリアは、効率半分?」
「――HU"バリアは、効率20%?」
「――あ、あぶないっ」
「その場は~」
「泥棒種族ラオソールの《ラオマーク》に、偶然、救われたり」
「そんな、ていたらく」
「――ちょっと?」
「――ペリー?」
「しかし」
「現場責任者であるはずの、ペリー・ローダンは~」
「高次観測装置〈カンター型ウルトラ計測器〉の計測結果に、とっても夢中」
「――〈負の球体〉〈反転〉作戦の、観測データ」
「――ほら、すばらしい記録だろっ」
「――このデータを、なんとか〈ニュークリアス〉への手土産にっ」
「――だから、この《ジュール・ヴェルヌ》を~」
「――危険にさらさないで、いただきたい」
「ようするに、この男」
「タレ=シャルム銀河の運命なんか、興味なし」
「目的はあくまで、自分本位の調査観測」
「女将軍カムコさん」
「キレました」
「――もう、いいっ」
「――ひとりで、旗艦《タロシ》に戻るっ」
「スペースジェット《SJ=10》で、単身・離艦」

 タレ=シャルム銀河中心部、〈暗黒のエレメント〉――

「遅ればせ、ながら~」
「戦闘宙域に到着した、〈暗黒のエレメント〉」
「物理法則の欠如=究極の闇の体現」
「――ぱっくん」
「敵も味方も、おかまいなし」
「対峙した、超知性体アルケティムさまも~」
「腹を、くくります」
「……」
「そもそも~」
「超知性体は、プシオンの塊」
「ある意味、〈暗黒のエレメント〉の対極に、位置します」
「今回~」
「超知性体アルケティムさまは~」
「容量の半分を~」
「原〈負の球体〉タレ=シャルムの〈反転〉に、使用するつもり」
「そのプシオン質量は~」
「カスタム〈法〉付与機《ケオス・タイ》を、触媒として~」
「当地に、顕現」
「うち30%は~」
「すでに、途中のプシオン網に道をつけるのに、使っています」
「残りを、銀河中心で解放して~」
「分断されたプシオン網を、修復するのが当初の計画」
「ならば」
「ついでに、〈暗黒のエレメント〉も撃破してやりましょう」
「充分に、引きつけて~」
「充分に、引きつけてから~」
「――ぴかーっ」
「闇の中心を標的に、プシオン網を繋いだ、蛇口全開で」
「――ばーん」
「〈暗黒のエレメント〉、雲散霧消」
「が」
「勢いあまって~」
「力を、出しすぎました」
「――ぱーん」
「超知性体アルケティムさまの意識も、雲散霧消」
「精神構造が、オカシクなってしまいました」
「……」
「しかし」
「超知性体アルケティムさまが、いなくなっても~」
「〈反転〉プロセスは、自動進行」
「プシオン網の、衝撃は~」
「超光速でタレ=シャルム銀河中心から、辺縁部へ」
「タレ=シャルム銀河の、内側のプシオン網と~」
「タレ=シャルム銀河の、外側のプシオン網を~」
「――ぴったり」
「〈塁壁〉、消滅」
「で」
「〈塁壁〉が崩壊した、周辺部から~」
「コスモメッセンジャーが、次々、突入」
「――!」
「タレ=シャルム銀河全域は、壮絶なプシ嵐」
「……」
「〈秩序の勢力〉連合艦隊・旗艦《タロシ》」
「新米将軍キ=ミョの、頭の中」
「超知性体アルケティムさまからの、通信が~」
「――ぷっつん」
「切れました」
「――超知性体アルケティムさま・超知性体アルケティムさま?」
「そして」
「壮絶なプシ嵐」
「新米将軍キ=ミョは、悟りました」
「――終わった」
「新米将軍キ=ミョは~」
「サイプロン艦隊――〈秩序の勢力〉連合艦隊に地元参加――に、回線接続」
「サイプロン艦隊の指揮官ランダ・エイスを、呼び出すと」
「――以後、全艦隊の指揮権を、キミに引き継ぐっ」
「――全軍を率いて、撤退してくれっ」
「――作戦は、成功……だ」
「――がっくり」

 タレ=シャルム銀河中心部、《ジュール・ヴェルヌ》――

「壮絶なプシ嵐」
「大破した《ジュール・ヴェルヌ》は、もう限界です」
「が」
「ペリー・ローダンは~」
「余裕をもって、号令一下」
「――緊急〈文脈跳躍〉、準備っ」
「――帰るのだ、新銀河暦1346年4月19日にっ」
「ところで」
「《ジュール・ヴェルヌ》艦内には~」
「この時代の客人が、いくらか乗艦中」
「エカトゥス・アティモス殿」
「サイプロン種族のスフェリカーが、4名」
「泥棒種族ラオソールが~」
「大泥棒三兄弟――首領ポタウク、ヴィズクエガトミ、リムボクス」
「泥棒アカデミーの学生ケチュアくん」
「およそ200名」
「かれらについては、問題ないのでしょうか?」
「ペリー・ローダン、曰く」
「――気にしていては、全滅だっ」
「――あとで説明するから、大丈夫さっ」
「と」
「――救難信号?」
「――女将軍カムコさんの《SJ=10》?」
「無視するわけにも、いきません」
「激しさを増す、プシ嵐の中~」
「なんとか、《SJ=10》を捕捉」
「――よしっ」
「――〈文脈跳躍〉っ」
「……」
「が」
「〈文脈跳躍〉の瞬間~」
「女将軍カムコさんの〈夜光鎧〉は、この現象を危険と判断しました」
「――回避っ」
「――ちょっと待っ……あ」
「――!」
「女将軍カムコさんは~」
「跳ね飛ばされて、超空間へ」

 こうして、《ジュール・ヴェルヌ》は、未来へ帰還したという――

【補遺】

「〈反転〉と、書いて~」
「〈レトロバージョン〉と、ルビを振りたい」

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]
・他、関連サイトはこちらを参照
[ http://www.rhodan.jp/ ]
----------------------------------------------------------------------
◆今回のひとこと

 Perry Rhodan-Heft に毎号掲載される LKS「読者のお便りページ」。
 作家のひとり Arndt Ellmer が担当してから、なんでも1000回、らしい。

----------------------------------------------------------------------
d-information ◆ 521 [不定期刊] 2008/07/28
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
バックナンバー、登録/解除はこちら [ http://dzj.info/ ]
◆目次
◇ドイツSF大賞 2008
◇クルト・ラスヴィッツ賞 2008
◇ペリー・ローダン近況

----------------------------------------------------------------------
◆ドイツSF大賞 2008

 本年の Deutscher Science Fiction Preis 受賞作品。
 7月19日、ミュールタルのSFCD大会で、発表・受賞式がおこなわれた。
 長篇・短篇共に、Frank W. Haubold が受賞。

・Bester Roman 長篇部門
 Frank W. Haubold / Die Schatten des Mars / 火星の影

・Beste Kurzgeschichte 短篇部門
 Frank W. Haubold / Heimkehr / 帰郷
 ――S.F.X.誌掲載

□ Die Schatten des Mars「火星の影」

「マーティン・ルンドグレンは、宇宙飛行士」
「――秘境=ガラス都市を、探すんだ」
「そこでは~」
「過去と未来の境界線が消えるとか、なんとか」
「レナは、プリマドンナ」
「――暗殺未遂事件で、両脚をなくしてしまったの」
「それでも~」
「世界の狭間の第一ダンサーになるとか、なんとか」
「ジュリアス・フロムバーグは、天才構築家」
「――ジュリアが、死んでしまったんだ」
「そうして~」
「ガールフレンドを蘇らせようとか、なんとか」
「ミリアムは、工作員」
「――火星は、孤独な星なのねー」
「そこで~」
「破壊された生命の痕跡を拾い集めるとか、なんとか」
「……」
「希望でいっぱいの、火星入植」
「災厄で終わった、火星入植」
「一握りの、生存者たちは~」
「百万年前の文明の痕跡を、見いだしますが」
「――まだ、生きてるような?」

 EDFC 刊

【関連サイト】
・ドイツSF大賞のサイト
[ http://www.dsfp.de/ ]
・Die Schatten des Mars「火星の影」のサイト
[ http://www.die-schatten-des-mars.de/ ]
----------------------------------------------------------------------
◆クルト・ラスヴィッツ賞 2008

 本年の Kurd Laßwitz Preis を受賞したのは、以下のとおり。

・Bester Roman 長篇部門
 Andreas Eschbach / Ausgebrannt / 石油が枯渇するとき

・Beste Kurzgeschichte 短篇部門
 Michael K. Iwoleit / Der Moloch / モロク
 ――短篇集 Der Moloch und andere Visionen 4 収録

・Bestes ausländisches Werk 海外部門
 Sergej Lukianenko / Spektrum / СПЕКТР / スペクトル

・Beste Übersetzung 翻訳部門
 Hannes Riffel
 ――Hal Duncan 著 Vellum「ヴェルム」の翻訳にたいして

・Beste Graphik アート部門
 Franz Vohwinkel
 ――John Meaney 著 Tristopolis「トリストポリス」の装丁画にたいして

・Bestes Hörspiel ラジオドラマ部門
 ――該当なし

・Sonderpreis 特別賞
 Helmuth W. Mommers
 ――短篇SF全般、特に Visionen-Reihe に関わる飽くなき貢献にたいして
   Visionen-Reihe は、Shayol 社が毎年刊行する一連の短篇集

【関連サイト】
・Kued Laßwitz Preis のページ
[ http://www.epilog.de/Dokumente/Preise/SF/Lasswitz/ ]
----------------------------------------------------------------------
◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2448 . Hubert Haensel / Tage der Angst / 恐怖の日々
2449 . Hubert Haensel / Die Finale Schlacht / 決戦
2450 . Robert Feldhoff / Evolux / エヴォラクス
2451 . Michael Marcus Thurner / Die Metaläufer / メタランナー
2452 . Christian Montillon / Operation Kobaltblau / コバルトブルー作戦

□ Perry Rhodan-Heft 2448話「恐怖の日々」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2448.html ]

 2000万年前、タレ=シャルム銀河中心部――

「ペリー・ローダン一行は~」
「〈混沌の勢力〉の〈負都市〉から、女将軍カムコさんを、救出成功」
「《ジュール・ヴェルヌ》で、急遽退却」
「――恒星ロトラフルまで、たどりつければっ」
「そこには~」
「〈法〉付与機《ケオス=アキス》」
「〈法〉付与機《ケオス=デグ》」
「〈法〉付与機2基が、〈秩序の回廊〉を開くべく、待機中」
「が」
「――恒星ロトラフル方面に?」
「――終末戦隊〈反逆者〉の〈反逆タンク〉数千隻の艦隊?」
「《ジュール・ヴェルヌ》は、転げるように、反対方向へ、逃げる」
「――300光年は、引き離したぞっ」
「さて」
「これから、どうしたものか」

 《ジュール・ヴェルヌ》、タレ=シャルム銀河中心部、航行中――

「《ジュール・ヴェルヌ》を指揮する、ローダンと、しては~」
「〈負の球体〉の建設現場を、さらに偵察、してみたい」
「――針路っ」
「――タレ・シャルム銀河中心へっ」
「――超巨大ブラックホール、マルギン=クリロクスへっ」
「接敵することなく、通常航法で12日間」
「順風満帆」
「と、航宙記には、書きたいところ」
「が」
「タレ・シャルム銀河は、すでに、原〈負の球体〉」
「物理法則は、すでに、変容しています」
「一般の宇宙船は、探知もできず・直進もできず」
「それが」
「タレ・シャルム銀河中心に、近づくほどに~」
「――凄いことに、なっていくのです」
「ちなみに」
「《ジュール・ヴェルヌ》に派遣中の、サイプロン種族の成員」
「スフェリカー――〈負の球体〉水先案内能力者――4名は~」
「正しい針路を、示すのが、お仕事」
「それが」
「タレ・シャルム銀河中心に、近づくほどに~」
「――難しいことに、なっていくのです」

 《ジュール・ヴェルヌ》、タレ=シャルム銀河中心部、航行中――

「ところで」
「救出してきた、女将軍カムコさん、ですが」
「――拷問されて、消耗・疲労が著しい?」
「――、だけでなく?」
「――〈ラボラトの爪〉を、うなじに移植されてる?」
「終末戦隊〈反逆者〉の構成員は~」
「〈ラボラトの爪〉を移植され、条件付けされるわけで」
「移植されれば、〈混沌の勢力〉の完全下僕」
「〈ラボラトの爪〉を、なんとか、しなければ~」
「女将軍カムコさんは、救われません」
「で」
「ローダン、即断して曰く」
「――アトレントゥス処置だっ」
「アトレントゥス処置――」
「危険な〈ラボラトの爪〉を、無力化する施術」
「それなりに、患者の負担も、大きいのです」
「――ぷす」
「女将軍カムコさんに、ナノテク組織の注射を1本」
「――ちゅうぅぅぅっ」
「ナノテク組織が、〈ラボラトの爪〉を、発見してカプセル化」
「――うーん」
「女将軍カムコさんは~」
「アトレントゥス処置を、耐え抜きました」
「が」
「やはり、無理に無理を重ねたわけで」
「術後、急速に容態悪化」
「医者としては、打つ手なし」
「――覚悟は、しておいてください」

 《ジュール・ヴェルヌ》、タレ=シャルム銀河中心部、航行中――

「科学者の重鎮、マルコム・S・デーリアン、報告して曰く」
「――《ジュール・ヴェルヌ》のエネルギー備蓄は、万全です」
「――〈文脈改竄機〉のサイクロトラフも、万全です」
「これには、ローダンも、安心」
「が」
「《ジュール・ヴェルヌ》乗員のいくらかは、誓願して曰く」
「――もう、原〈負の球体〉の情報収集は、充分でしょう」
「――もう、タレ・シャルム銀河を、脱出しましょう」
「――もう、ファリスケ・エリゴン銀河に、戻りましょう」
「――もう、現実時に戻りましょう」
「これには、ローダン、とりあわずに却下」
「で」
「アラスカ・シェーデレーアが、やってきて曰く」
「――女将軍カムコさんが、快復したら~」
「――ベクトル・ヘルメットのことを、説明して」
「――返却したいと、かく思うのです」
「話せば、長くなる話」
「超知性体アルケティムが、女将軍カムコさんに与えた〈夜光鎧〉」
「〈兜〉〈胸甲〉〈脛甲〉で、一揃い」
「効能は、どこでも正しい方向感覚」
「じつは~」
「ファリスケ・エリゴン銀河で、先般~」
「この〈夜光鎧〉の盗難騒ぎ、がありました」
「女将軍カムコさんの手元に、もどったのは~」
「〈胸甲〉〈脛甲〉の2つ、のみ」
「じつは~」
「〈兜〉は、2000万年の歳月を、経て~」
「――ベクトル・ヘルメットっ」
「アラスカ・シェーデレーアの、所有するところに」
「そして、2000万年の歳月を、遡り~」
「本来の所有者のご近所に、戻ってきたという次第」
「とはいえ」
「女将軍カムコさんは、まだ、昏睡状態です」

 3日後、《ジュール・ヴェルヌ》――

「サイプロン種族のスフェリカー4名は~」
「タレ・シャルム銀河中心に、近づくほどに~」
「正しい針路が、難しい」
「疲労困憊」
「タレ・シャルム銀河中心まで、2000光年の、あたり」
「――むー」
「スランプ突入」
「《ジュール・ヴェルヌ》は、危険星域で立往生」
「……」
「そんな時」
「アラスカ・シェーデレーアの船室から~」
「こんな会話が、聞こえたとか・聞こえないとか」
「――前回、普通の星域でも、ほとんど死にかけたのに?」
「――コレを、また使うのか使うのか、オレ?」
「――無理に使用すると、頭ぱーん、てなるかも?」
「――ええいっ……怯むな、オレ」
「《ジュール・ヴェルヌ》指令室に、あらわれたアラスカ・シェーデレーア」
「――ベクトル・ヘルメットっ」
「――!」
「方向感覚とか、土地勘みたいなモノが、働くようになりました」
「――右だ」
「――左だ」
「――きーっ」
「副作用で、酷い状態に」
「さすがに、アラスカの顔面カピン片も、危険を察し」
「――ぴかぴかー」
「アラスカ・シェーデレーアの精神の安定を、全力支援」
「――きーっ」
「――ぴかぴかー」
「――よし……そこを前進だっ」
「奮闘すること、およそ2時間」
「ようやく~」
「《ジュール・ヴェルヌ》を、見通しの良い航路に、乗せました」
「が」
「すでに、半死半生、のありさま」
「そこで」
「ローダンは、考えて曰く」
「――女将軍カムコさんは、〈太陽のオーラ〉を、発している」
「――だから、〈夜光鎧〉を、着用できる?」
「――オレだって、〈深淵の騎士〉のオーラを、発している」
「――なら、〈夜光鎧〉を、着用できる?」
「――ええいっ……度胸だ、オレ」
「――〈胸甲〉〈脛甲〉っ」
「――!」
「ローダン、その瞬間に、意識喪失」
「〈胸甲〉と〈脛甲〉は、、勝手に分離離脱」
「その瞬間、〈胸甲〉の意識を、感じたような」
「――こいつのオーラは、偽物だっ」
「――〈夜光鎧〉の所有者に、ふさわしくないよっ」
「すなわち」
「ローダンでも~」
「アラスカ・シェーデレーアでも~」
「〈夜光鎧〉を着用するのは、それなりに命懸け」
「……」
「とか、するうちにも~」
「アラスカ・シェーデレーアは、最後の力を、ふりしぼる」
「――きーっ」
「――ぴかぴかー」
「――よし……そこを前進……だっ」
「《ジュール・ヴェルヌ》を、比較的安全な星域まで、誘導完了」
「ここにて、しばらく~」
「スフェリカー4名の快復を、待つとしましょう」

 〈ハイパー交差点〉、〈秩序の勢力〉前線基地――

「タレ・シャルム銀河に点在する8つの〈ハイパー交差点〉の、ひとつ」
「直径65万km、球状の閉鎖空間に~」
「現在」
「〈法行進〉艦隊、および、地元連合艦隊が、遊弋中」
「超知性体アルケティムの、錨のようなものも、顕現中」
「そこへ」
「タレ・シャルム銀河中心近く、恒星ロトラフルから~」
「――みょみょみょ」
「〈法〉付与機《ケオス=アキス》」
「〈法〉付与機《ケオス=デグ》」
「〈法〉付与機2基が、〈秩序の回廊〉を開いて、帰還」
「《ジュール・ヴェルヌ》の姿は、なし」
「超知性体アルケティムは、落胆です」
「――女将軍カムコさんなしで、やらねばなるまいっ」
「と、なれば」
「使者キ=ミョ――これまで伝令が主な任務――に期待するしか、ありません」
「――使者キ=ミョは、本日から将軍じゃっ」
「――奮励努力じゃっ」
「――全軍、決戦じゃっ」
「……」
「じつは」
「超知性体アルケティムの使者キ=ミョには、個人的な秘密があります」
「アエガン人の偉丈夫、と見える外観は、偽物」
「真の姿は、虚弱な年寄り」
「――人々に感銘をあたえないと、この仕事は務まらんでなぁ」
「――だから、若作りして、がんばってきたわけだがのぉ」
「――将軍なんて激務に、耐えられるかのぉ……本当のワシ」
「――ぶつぶつ」
「……」
「なんて」
「老人が繰り言、つぶやくうちに~」
「超知性体アルケティムは、ずんずん、作戦の進行・手配」
「――〈法〉付与機10基は~」
「――タレ=シャルム銀河外縁部、星系ビ=ゾトリングへっ」
「――カオプレッサー=超知性体コルトロクの注意を、惹きつけるのだっ」
「――将軍キ=ミョは~」
「――全艦隊を、指揮っ」
「――〈法〉付与機2基が開いた、〈秩序の回廊〉を抜けよっ」
「――タレ・シャルム銀河中心近くの〈ハイパー交差点〉へっ」
「――隠密裏に、展開じゃっ」
「やがて」
「――終末戦隊〈反逆者〉の大艦隊が?」
「――〈暗黒のエレメント〉も、同行して?」
「――星系ビ=ゾトリングに、進軍中?」
「――やったぞっ」
「――かかりおったな、カオプレッサー=コルトロクっ」
「かくして」
「超知性体アルケティムは~」
「タレ=シャルム銀河中心部に展開させた〈秩序の勢力〉連合艦隊に、号令」
「――全軍・出撃っ」
「――敵中枢〈グローリン反逆者〉を、直接攻撃じゃっ」

 《ジュール・ヴェルヌ》、タレ=シャルム銀河中心部、航行中――

「とりあえず、快復は、したものの~」
「サイプロン種族のスフェリカー4名」
「あいかわらず、疲労困憊」
「――むー」
「今も~」
「4名中2名が、消耗激しく、脱落すると~」
「《ジュール・ヴェルヌ》は~」
「ハイパー空間から、通常空間へ~」
「いきなり、ぽっとん」
「で」
「この事態に~」
「《ジュール・ヴェルヌ》指令室に、あらわれたアラスカ・シェーデレーア」
「悲壮な決意で、ベクトル・ヘルメットを装着する」
「ローダンは、悲しい目をして、その姿を見る」
「と、その時」
「――探知?」
「――1.5光年先に?」
「――極端な、収束性・指向性の、放射?」
「――恒星から、大規模なエネルギー抽出と思われる?」
「で」
「《ジュール・ヴェルヌ》は、慎重に接近」
「――〈混沌の勢力〉の、時空ルータ8基が?」
「――直径200万kmの転送場を、構築してる?」
「――〈反逆タンク〉半個艦隊が、いるけれど?」
「――12隻単位で、転送されていく、みたい?」
「――どこへ?」
「――もちろん、タレ=シャルム銀河中心部だっ」
「さらに」
「――時空ルータが発する〈戦隊通信〉を、傍受?」
「――全軍、集結し、支援に行け?」
「――なぜ……何が?」
「ローダンは、瞬間切替スイッチつき」
「瞬時に、結論を導き出します」
「――超知性体アルケティムが、ついに〈決戦〉に臨んだのだっ」
「――もちろん、行くのだ、われわれもっ」
「かくして」
「《ジュール・ヴェルヌ》は、光速の70%まで緊急加速」
「ローダンは、疲弊しきったスフェリカーに、檄をとばす」
「――超空間を抜けて、転送場のすぐ前で、実体化したいのだっ」
「――敵に、対処の余裕をあたえないようにっ」
「――できるな……できるよなっ……できないで、どうするっ」
「――突入、ゴーっ」
「――ごごごっ」
「《ジュール・ヴェルヌ》は~」
「転送場の、わずか2万1000km前で、実体化」
「転送場まで、0.1秒もかからない」
「――!」
「《ジュール・ヴェルヌ》は~」
「未知の目標宙域に、転送されていくのでした」

 次号、決戦。

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]
・他、関連サイトはこちらを参照
[ http://www.rhodan.jp/ ]
----------------------------------------------------------------------
◆今回のひとこと

 2450話まで、あと1冊。

----------------------------------------------------------------------
d-information ◆ 520 [不定期刊] 2008/07/21
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
バックナンバー、登録/解除はこちら [ http://dzj.info/ ]
◆目次
◇ペリー・ローダン近況

----------------------------------------------------------------------
◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Action
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/praction/index.html ]

8 . Achim Mehnert / Sternentod / 星間の死
9 . Marc A. Herren / Der Zündermutant / 点火ミュータント
10 . Timothy Stahl / Falkans Verderben / ファルカンの没落
11 . Wim Vandemaan / Gericht der Regenten / 君主たちの審判
12 . Christian Montillon / Die Robotgarde / ロボット親衛隊

 4月開始、企画物ヘフト・シリーズ。隔週刊。その8冊目。

 □ Perry Rhodan-Action 8話「星間の死」
[ http://perry-action.de/cgi-bin/heft.pl/8.html ]

 西暦2166年3月、デメトリア星団――

「連合帝国の大執政官、ペリー・ローダンは~」
「惑星テラで発生した、暗殺未遂事件を、発端に~」
「〈エネルギーの君主〉たちを、追跡」
「惑星スペジムで~」
「〈精神の君主〉シン・トラグとの死闘に、辛くも勝利」

 惑星スペジム――

「ローダン一行は~」
「アラスの医療センター、ノアルト・マンタラで、一時休息」
「と」
「――どどーん」
「何者かの、襲撃」
「――俺は、クラル・ゴムに雇われた暗殺者だっ」
「――クラル・ゴムは、グラル種族を誘拐していたのだっ」
「――金払いの良い雇い主の雇い主を、殺したのは、キサマらかっ」
「完全に、逆恨みの逆恨み」
「襲撃者は捕獲して、地元当局へ引き渡しましたが~」
「アラスの医療センター、ノアルト・マンタラは、瓦礫の山」
「まあ」
「気を、とりなおして」
「――〈エネルギーの君主〉たちを、追うぞっ」
「――惑星トラファルガーから、考古学者を呼べっ」
「考古学者カーティス・ニュートンは~」
「滅び去ったと言われてきたマガドン種族に、造詣が深い」
「周知の、とおり~」
「〈エネルギーの君主〉たちは、太古マガドン帝国・指導層の生き残り」
「惑星スペジムの基地の〈高主の血室〉などを、調査してもらうと~」
「――1万3000年前の、拠点マガドンの、座標?」
「――星系ゲリム=ヨトー、第8惑星の衛星?」
「いろいろなことが、わかってきました」
「……」
「グラル種族、ウ=カレ=ゼローンとエ=ツルガ=プラクタル」
「〈エネルギーの君主〉たちの旧拠点、マガドンの座標を一瞥して、曰く」
「――これ……グラル種族の?」
「――聖地ラマル=グラルの座標、です」
「星系ゲリム=ヨトーは、今日の星系ノラク・タル」
「第8惑星は、現在はトリュマと呼ばれています」
「第6惑星は、現在ファルカン――ファルカン侯爵領の中心惑星」
「……」
「ローダン、曰く」
「――グラル種族の巡礼船で、隠密裏に潜入するのだっ」
「部隊の編成は~」
「ネズミビーバー、グッキー」
「テレポーター、タコ・カクタ」
「透視能力者、ウリウ・セング」
「アラス医師、ノアルト先生」
「太陽系帝国艦隊の勤務医、ジャン・ツォウ先生」
「ところで」
「ローダン、ハイパー無線をひとつ」
「相手は~」
「テラナー植民惑星トラファルガー、惑星執政官コスマイ・セトラさん」
「――外交使節として、ファルカン伯爵領に、出向いてもらいたいのだが」
「主要な、目的は~」
「ローダンが隠密裏にあれこれする、根回しです」

 ローダン一行は、星系ノラク・タルへ――

「グラル巡礼船は、第8惑星トリュマの衛星シャブランへ」
「――ここからは、連絡船?」
「――はい、隣の衛星、聖地ラマル=グラルへ」
「――17の〈泳ぐ神殿〉まで、ご案内します」
「案内役は~」
「グラル種族、イ=コノーロ=テスカとア=カマンセ=フェルタル」
「亜光速連絡船、発進」
「――え……手放し操縦?」
「――思考で、直接、操縦できるのです」
「そのとき」
「ローダン、つぶやいて、曰く」
「――超光速で手放し操縦できる技術を、いつか、実用化したい」

 聖地ラマル=グラル――

「海は、ありません」
「17の〈泳ぐ神殿〉――一辺1km菱形――は、空中に浮遊」
「〈向上の場〉、〈英知の港〉、〈信仰の柵〉、〈変化の風〉……」
「ローダン一行の連絡船は、〈自省の洞〉へ」
「最高司祭プ=マラ=ラダイ、曰く」
「――異人を聖地に迎えるなんて、冒涜です」
「――〈エネルギーの君主〉たちの要塞が、この聖地にある?」
「――そんなことは、グラル種族の信仰が許しません」
「で、そらんじて、曰く」
「――オ=マレ=テスカは、初めなり」
「――かれより、すべては道を歩み」
「――かれより、生命と未来は始まり」
「――オ=マレ=テスカは、来たり、成すべきことを成し、ふたたび去り」
「――そうして、すべてのことは良し」

 〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジン――

「深層睡眠で時代を超えた〈エネルギーの君主〉たちは、10名」
「〈プリム君主〉ロク・アウラジン」
「〈ペルペト君主〉2名――うち、シン・トラグは惑星スペジムで死亡」
「〈レコン君主〉3名」
「〈メンタ君主〉4名――うち、タル=アボランは惑星トラファルガーで死亡」
「で」
「ロク・アウラジンは、〈エネルギーの君主〉6名に命じて~」
「――大ポジトロニクス〈マカラント〉から~」
「――1万3000年前のデータを、浚うのだっ」
「――旗艦《アウラティア》の隠し場所を、見つけ出せっ」
「――旗艦《アウラティア》さえ、あれば~」
「――マガドンのロボット親衛隊を、起動できるのだっ」
「でも」
「大ポジトロニクス〈マカラント〉は、不調のため、稼働率40%」
「――当時~」
「――グラルの最高奴隷戦士オ=マレ=テスカが~」
「――旗艦《アウラティア》を、隠したのだっ」
「――探せっ」
「ところで」
「残る〈ペルペト君主〉は、現在、惑星トラファルガーで作戦中」
「ですが」
「――ええいっ……進捗を、よこさんかっ」
「音信不通」

 聖地ラマル=グラル――

「グッキーは、精神コンタクト」
「――キミは、誰?」
「――マガドゥ?」
「――わたしは、〈33のトウサーム〉です」
「デメトリア星団の原住民マガドゥ――または〈孤高の哲学者〉――」
「〈エネルギーの君主〉たち=太古マガドン人とは、縁続き」
「今回の戦いとは、直接関係ない、のですが」
「――マガドン人たちは、マガドゥの生命エネルギーを」
「――ちゅぅぅぅーっ、と吸引して、食するのです」
「マガドゥ〈33のトウサーム〉の案内で~」
「――テレポートっ」
「ローダンとグッキーは、火山の火口のマガドゥ地底村へ」

 〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジン――

「――マガドゥ捕獲作戦中の〈レコン君主〉ロム=ユルトニクから、緊急連絡?」
「――え?」
「――ペリー・ローダンが、このマガドンにいる?」
「〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジン」
「〈レコン君主〉ロム=ユルトニクとルー=ホルミシャルに、命じて曰く」
「――もちろん、抹殺だっ」

 聖地ラマル=グラル――

「――聖地ラマル=グラルは~」
「――1万3000年前のマガドン――マガドン帝国の拠点――です」
「――アルコン人が惑星ファルカンに来た頃には~」
「――すでに、グラル種族の聖地でした」
「――だから、当地のマガドゥたちは~」
「――他惑星の同族とは、多少、違った生き方を、強いられてきたのです」
「なんて、マガドゥ地底村で、昔話を聞いていると~」
「グッキーは、精神コンタクト」
「――あれ?」
「――タコが、戦闘中?」
「――誰か、、神殿〈自省の洞〉を襲撃?」
「かくして」
「グッキー」
「――テレポートっ」
「ローダンとグッキーも、参戦」
「……」
「襲撃者は~」
「〈レコン君主〉ロム=ユルトニク」
「〈レコン君主〉ルー=ホルミシャル」
「従えるロボットとアンドロイドは、少数なれど~」
「〈エネルギーの君主〉2名は、超強力」
「〈エネルギーの君主〉が額に装着する〈レーゴン〉」
「すなわち、結晶体が嵌ったサークレット、のようなもの」
「〈エネルギーの君主〉は、額の〈レーゴン〉を媒介に~」
「超強力な、プシオン・エネルギーを駆使できるのです」
「が」
「そのあたりの秘密は~」
「すでに、ローダン一行の知るところ」
「で」
「〈レコン君主〉ルー=ホルミシャル」
「――あ、〈レーゴン〉がっ」
「跳ね飛ばされた〈レーゴン〉の結晶体を、ローダンが」
「――ばーん」
「……」
「――ごごごっ」
「神殿〈自省の洞〉、墜落していきます」
「〈レコン君主〉ロム=ユルトニクは~」
「――超能力者相手では、分が悪いかっ」
「と、矛先を、ジャン・ツォウ先生へ」
「――!」
「ジャン・ツォウ先生、即死」
「テレポーター、タコ・カクタは~」
「――ジャン先生っ」
「今回の一件、最初から怪我して治療の連続」
「世話されるうちに、この女医さんに思いを寄せるようになっていた、らしい」
「しばし、呆然」
「行動を、起こしたのは~」
「アラス医師、ノアルト先生――ジャン・ツォウ先生の師匠」
「〈レコン君主〉ロム=ユルトニクが、ひとり倒して、気が緩んだところを~」
「――がきっ」
「押さえこんで~」
「――あ、〈レーゴン〉がっ」
「――ぱきっ」

 〈エネルギーの君主〉ロク・アウラジン――

「――両名とも、通信途絶?」
「――おのれっ……ペリー・ローダンめっ」
「と」
「そこへ、〈メンタ君主〉セル=パルスリンとオルル=メスニタから報告」
「――旗艦《アウラティア》は、惑星ファルカンの海の底?」
「――よし、全員集合っ」
「――捕獲してあるグラルを、殺害っ」
「――そのプシオン力で、跳躍だっ」
「――目標、惑星ファルカンっ」
「――長距離テレポートっ」

 聖地ラマル=グラル――

「しばしの休息の後~」
「ローダンは、マガドゥ地底村へ」
「さらに、マガドゥ3名が、やってきて~」
「あれこれ、話をしてくれました」
「その中で」
「――1万3000年前?」
「――グラルの英雄オ=マレ=テスカが?」
「――マガドンの旗艦《アウラティア》を、惑星ファルカンに隠した?」
「――そこだっ」
「……」
「かくして」
「連合帝国大執政官、ペリー・ローダンは~」
「惑星ファルカンを、目指す」

 以下、次号。

□ Perry Rhodan-Heft

2447 . Uwe Anton / Warten auf Xrayn / クズレインを待ちながら
2448 . Hubert Haensel / Tage der Angst / 恐怖の日々
2449 . Hubert Haensel / Die Finale Schlacht / 決戦
2450 . Robert Feldhoff / Evolux / エヴォラクス
2451 . Michael Marcus Thurner / Die Metaläufer / メタランナー

□ Perry Rhodan-Heft 2447話「クズレインを待ちながら」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2447.html ]

 2000万年前、タレ=シャルム銀河中心部、〈負都市〉――

「〈負都市〉――」
「宇宙ステーション――さしわたし、100km程度まで――の、寄合所帯」
「密集して、相互に絡み合う、超強力な力場が~」
「超巨大都市を、存続させて、いるのです」
「おおむね球状、さしわたし2200km」
「で」
「――女将軍カムコさんは?」
「――〈負牢〉に、拘留中?」
「〈負牢〉――」
「周囲から、最短でも10kmの距離を置く、隔絶した一角」
「5次元バリアに、守られて~」
「水素=メタンの泡の、中~」
「さしわたし400m、まばゆい金属製の古城、のような構造物」

 〈負都市〉潜入部隊――

「ペリー・ローダン」
「ネズミビーバー、グッキー」
「ハルト人、イホ・トロト」
「エカトゥス・アティモス殿」
「泥棒種族ラオソールから、12名」
「すなわち~」
「大泥棒三兄弟――首領ポタウク、ヴィズクエガトミ、リムボクス」
「他、9名」
「一行は~」
「――(こそこそ)」
「〈負牢〉へ、進撃する」
「……」
「途上」
「ローダンは、遠くをよぎる影に、気がついたり」
「――あ、〈暗黒のエレメント〉だ」
「ローダンが、謎の球体――直径70m――に、走査されたり」
「――異質だけれど、敵意はないようだ」
「仲間の誰も、気づいていないようでした」
「……」
「〈負牢〉に隣接する区画に、到着」
「ローダンは、先刻の球体が、気になる様子」
「――グッキーっ」
「――イホ・トロトっ」
「――ポタウクっ」
「――女将軍カムコさんの救出は、まかせたっ」
「で」
「――わたしは、エカトゥス・アティモス殿と~」
「――先刻の謎の球体を、調査してくる」

 〈負牢〉――

「囚われた、女将軍カムコさんは~」
「超装備〈夜光鎧〉の、〈胸甲〉も〈脛甲〉も、剥がれて~」
「拷問吏アソメガの、プロフェッショナルな拷問が、続くっ」
「――必殺〈アソメガ噛みつき〉っ」
「――うっ」
「が」
「女将軍カムコさんは、耐える」
「――何にも、言わないわよっ……う」
「意識をなくして、目覚めると~」
「――〈ラボラトの爪〉を、移植された?」
「〈混沌の勢力〉の大軍勢、終末戦隊〈反逆者〉の構成員は~」
「〈ラボラトの爪〉を移植されて、条件付けされます」
「――(〈ラボラトの爪〉の、強力な心理攻撃)」
「――うっ」
「が」
「女将軍カムコさんは、耐える」
「――何にも、言わないわよっ」
「とはいえ」
「――必殺〈アソメガ噛みつき〉っ」
「――うっ」
「――(〈ラボラトの爪〉の、強力な心理攻撃)」
「――うっ」
「さすがの、女将軍カムコさんも~」
「――あんまり長くは、保たないかも」
「と、思うのでした」

 ローダンたちは、謎の球体の前へ――

「謎の球体――」
「――中に、いろいろ住んでいる?」
「――こいつは……体長10mの……全知全能の……クラゲさま?」
「同行したエカトゥス・アティモス殿が、あれこれ探り出すのに、成功」
「――アズドゥンの〈世界賢〉?」
「――寿命は、1000万歳以上?」
「――もっぱら、平和的?」
「――異宇宙から、どこかの〈負の球体〉に到来して?」
「――この〈世界球〉ごと〈負都市〉に、住みついた?」
「――!」
「――カオターク〈クズレイン〉と、個人的に連絡がとれる関係?」
「ローダン、思わず身を乗り出すと」
「――ぜび、友として、交流を深めなければ」
「ローダンは~」
「〈世界賢〉の誘引インパルスに、アテられたかんじ」
「で」
「ローダン」
「エカトゥス・アティモス殿に、頼んで曰く」
「――〈世界球〉の中に、連れて行ってはもらえまいか」
「が」
「エカトゥス・アティモス殿は、進入禁止のようで」
「――入れない?」
「では、ローダンだけも、試してみたい」
「――パラポーラライゼーターを、もらえまいか」
「――え?」
「ローダン」
「無心した、パラポーラライゼーター2粒を、握りしめ~」
「まず、1粒、点火」
「――パラポーラライゼーターっ」
「――すーっ」
「〈世界球〉の中へ」
「ローダン、思わず身を乗り出すと」
「――ああ、やはり〈世界賢〉は真の友だっ」
「ローダンは~」
「より強く~」
「〈世界賢〉の誘引インパルスに、アテられたかんじ」
「で」
「深まる友情、だかなんだか」
「――カオターク〈クズレイン〉の外観は?」
「――こんなの?」
「さらに」
「――〈負の球体〉の真実を、教えてくれる?」
「――もともと、自然発生・自然消滅している現象?」
「――それを、人為的に安定させたもの?」
「――安定を阻止するのが、コスモ・メッセンジャー?」
「――現在も?」
「――コスモ・メッセンジャーが10基同時に?」
「――タレ=シャルム銀河に、突入しようとしてる?」
「さらに」
「――〈負都市〉の真実を、教えてくれる?」
「――もともと、カオターク〈クズレイン〉の機動前線基地?」
「――たしかに~」
「――高次な存在が、下層の宇宙で直接行動すると~」
「――〈トランスフォーム症候群〉に、やられる、というのは~」
「――コスモクラートも、そうだが?」
「――特別あつらえの〈負の球体〉と〈負都市〉に、カオタークを降臨させて?」
「――罹病を、阻止する?」
「――そのために?」
「――〈負都市〉の〈時のアーケード〉に、振動プシを集積してる?」
「さらに」
「――〈負の球体〉が、完成して?」
「――〈負都市〉に、カオターク〈クズレイン〉が、降臨して?」
「――カオテンダー《インファター》が、到着して?」
「――〈混沌の勢力〉の大艦隊が、集結したら?」
「――標的は、コスモ遺伝子〈ドリークレ〉?」
「壮大な計画です」
「で」
「〈世界賢〉、曰く」
「――ずーっと、友だち?」
「このあたりで~」
「ローダンは」
「――(あれ? 何か変だぞ。オレ、ここにいて良いんだっけ?)」
「〈世界賢〉の誘引インパルスに、アテられながらも~」
「思うのでした」

 グッキーたちは、〈負牢〉へ――

「――補給グライダーに、潜伏するぞ」
「――バリアの隙を抜けて、テレポートするぞ」
「と、いう作戦」
「――テレポートっ」
「空き倉庫に、潜伏すると」
「リムボクス――泥棒種族ラオソールの中でも頭脳労働を担当――が~」
「――ハッキング成功」
「――女将軍カムコさんの独房は、ここ……かな?」
「――あと、女将軍カムコさんの〈夜光鎧〉は、ここ……かな?」
「で」
「――突撃テレポートっ」
「――!」
「グッキーとラオソール部隊、アソメガと戦闘・勝利」
「同時に」
「泥棒種族ラオソールの、リムボクス」
「すべての独房の鍵を、開放」
「混乱の、中~」
「泥棒ラオソール部隊、女将軍カムコさんを、救出」
「――きーっ」
「〈ラボラトの爪〉に動機付けされて、暴れるので~」
「ヴィズクエガトミ――泥棒種族ラオソールの中でも肉体労働を担当――が~」
「――!」
「麻痺させて、運び出す」
「超装備〈夜光鎧〉の、〈胸甲〉も〈脛甲〉も、運び出す」
「同時に」
「泥棒種族ラオソールの、リムボクス」
「〈負牢〉計算機に、ウィルスのようなもの注入」
「――警報発令を、遅らせるんだっ」
「――バリアも、解除っ」
「で」
「――携帯小型転送機っ」
「ラオソール部隊も、イホ・トロトも、気を失った女将軍カムコも~」
「〈負牢〉から、潜入船《プルラフ》へ、撤退」
「しんがりの、グッキーは~」
「携帯小型転送機を、爆破して」
「――さてと」
「――ペリーたちを、迎えにいかなくちゃ」

 ローダン、〈世界球〉内部――

「〈世界賢〉の誘引インパルスに、アテられて~」
「――ずーっと、友だち?」
「呪縛から、逃れられずにいた、ローダンですが」
「――!」
「――何だ、この不吉な予感?」
「――カオプレッサー、コルトロクが、来る?」
「――マズいっ」
「呪縛・脱出」
「――パラポーラライゼーターっ」
「――すーっ」
「〈世界球〉の外へ」
「疲労困憊」
「支える、エカトゥス・アティモス殿」
「――ペリー、逃げるよっ」
「と、迎えに来た、グッキー」
「――テレポートっ」
「潜入船《プルラフ》へ、撤退」

 かくして、〈負都市〉潜入部隊、撤退――

「《プルラフ》は、もう逃走に使えません」
「なので」
「――《プルラフ》に、自爆装置を、仕掛けたぞ」
「――船内に隠した転送機で、跳躍一回っ」
「――潜伏中の《ジュール・ヴェルヌ》まで、一瞬だっ」
「――……」
「――ばーん」

 3.6光年先、《ジュール・ヴェルヌ》――

「――緊急発進っ」
「――針路、恒星ロトラフルっ」
「恒星ロトラフルには~」
「〈法〉付与機2基――〈秩序の回廊〉を開く――が、待機中」
「が」
「――恒星ロトラフル方面に?」
「――〈反逆タンク〉数千隻の艦隊?」
「――反転だっ」
「《ジュール・ヴェルヌ》は、逃げる」
「でも」
「ここは敵地のど真ん中、なのでした」

 以下、次号。

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]
・他、関連サイトはこちらを参照
[ http://www.rhodan.jp/ ]
----------------------------------------------------------------------
◆今回のひとこと

 2450話刊行まで、あと2冊。

----------------------------------------------------------------------
d-information ◆ 519 [不定期刊] 2008/07/14
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
バックナンバー、登録/解除はこちら [ http://dzj.info/ ]
◆目次
◇ペリー・ローダン近況

----------------------------------------------------------------------
◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Action
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/praction/index.html ]

7 . Timothy Stahl / Aufstand der Grall / グラルの蜂起
8 . Achim Mehnert / Sternentod / 星間の死
9 . Marc A. Herren / Der Zündermutant / 点火ミュータント
10 . Timothy Stahl / Falkans Verderben / ファルカンの没落
11 . Wim Vandemaan / Gericht der Regenten / 君主たちの審判
12 . Christian Montillon / Die Robotgarde / ロボット親衛隊

 4月開始、企画物ヘフト・シリーズ。隔週刊。その7冊目。

 □ Perry Rhodan-Action 7話「グラルの蜂起」
[ http://perry-action.de/cgi-bin/heft.pl/7.html ]

 西暦2166年3月27日、デメトリア星団――

「連合帝国の大執政官、ペリー・ローダンは~」
「惑星テラで発生した、暗殺未遂事件を、発端に~」
「〈エネルギーの君主〉たちを、追跡」
「惑星スペジムへ」
「ザナド山地の、ロマロス山へ」
「〈エネルギーの君主〉たちのステーションへ」
「〈高主の血室〉へ」
「突入」
「超能力が抑制される、プシ霧の中~」
「目下」
「〈精神の君主〉シン・トラグと、交戦中」

 〈精神の君主〉シン・トラグVSペリー・ローダン――

「プシ霧の中~」
「〈パーペト君主〉=〈精神の君主〉シン・トラグは、仁王立ち」
「額には、水晶がはまった、サークレット」
「全身から、超強力な、メンタル放射」
「――ペリー・ローダンめっ」
「襲いかかる」
「対する~」
「ペリー・ローダン」
「五里霧中」
「防戦さえも、ままならず」

 ネズミビーバー、グッキー――

「やはり、五里霧中」
「テレパシーは、弱いながらも、なんとかなるので」
「――むん」
「――〈精神の君主〉シン・トラグの思考を、もう一度……」
「――あれ?」
「――プシ霧の中から、誰か来る?」
「――マガドゥ?」
「デメトリア星団の原住民マガドゥ――または〈孤高の哲学者〉――」
「〈エネルギーの君主〉たち=太古マガドン人とは、縁続き」
「今回の戦いとは、直接関係ない、はずですが」
「――わたしは、〈17のロウマ〉です」
「――お助けしましょう」
「プシ霧から、抜けだし~」
「案内、されたのは~」
「地下の、広大な洞穴」
「マガドゥ数ダースが暮らす、地底村」
「――やれやれ、だねー」
「ほっと、ひといき」

 〈精神の君主〉シン・トラグVSペリー・ローダン――

「〈精神の君主〉シン・トラグは~」
「――生き埋めだっ」
「精神の力で、巨大な地割れ、生成」
「ペリー・ローダン」
「――うわぁぁぁぁぁぁっ」
「最後の瞬間、戦闘服の反重力装置で、一時停止」
「岩底激突は、なんとか回避」
「――とりあえず?」
「――これで、逃げられた?」
「地割れの底は、光苔が群生する地底世界」
「……」
「〈精神の君主〉シン・トラグは~」
「――まだまだっ」
「精神の力を、地底に伸ばす」
「……」
「ペリー・ローダン」
「光苔をながめて、悠長に〈ベーコン苔〉なんかを、回想していると」
「――!」
「光苔に埋もれて、巨大なカエル、みたいなもの」
「――眠ってる?」
「――あ、目開いた」
「――きしゃああああっ」
「〈精神の君主〉シン・トラグが、遠隔操縦する~」
「〈エネルギーの君主〉たちの、太古の実験生物なのでした」
「刃物みたいに、鋭い糸が~」
「ペリー・ローダンを、襲う・襲う」
「絶対絶命」

 マガドゥ地底村、ネズミビーバー、グッキー――

「――わたしは、〈17のロウマ〉の娘、シアンです」
「――よろしくねー」
「とか」
「グッキー、のどかに、友達の輪を、ひろげながら~」
「――仲間たちは、無事かなー」
「心配します」

 〈精神の君主〉シン・トラグVSペリー・ローダン――

「〈精神の君主〉シン・トラグは~」
「――ははは、苦しいか……ペリー・ローダンっ」
「嗤いに、降りてきました」
「が」
「窮鼠は、猫を噛むのです」
「――!」
「ローダンが弾いた、刃物みたいに、鋭い糸が~」
「〈精神の君主〉シン・トラグの顔面を、かすめる」
「――うっ」
「額のサークレットの水晶に、傷が一条」
「――憶えていろよ……ペリー・ローダンっ」
「〈精神の君主〉シン・トラグ、一時退却」
「ペリー・ローダンも、戦闘服の反重力装置で、その場を脱出」
「……」
「この戦闘は~」
「ご近所のスプリンガー探知ステーションに、おいて~」
「激しい地震だか、なんだか、として~」
「記録された、という」

 マガドゥ地底村――

「マガドゥたちは~」
「テレポーター、タコ・カクタ」
「透視能力者、ウリウ・セング」
「ふたりを見つけて、やはり、マガドゥ地底村へ案内」
「さらに」
「マガドゥたちは~」
「火を灯して、弱いながらも精神の力、発揮」
「――ろろろ~」
「歌いながら~」
「マガドゥ種族の歴史を、物語ったり」
「〈精神の君主〉シン・トラグの思考をとらえて、助言をくれたり」
「グッキーは、それを手がかりに」
「――あ、〈精神の君主〉シン・トラグの思考、とらえたよ」

 〈高主の血室〉内部、突入部隊の医師ふたり――

「ノアルト先生は、アラス医師」
「永遠の生命の探索を、使命と心得て~」
「〈高主の血室〉に、興味津々」
「ジャン・ツォウ先生は、太陽系帝国艦隊の勤務医」
「なりゆきで、事件にまきこまれた、わけで」
「だから、調査の手法も異なります」
「で」
「ノアルト先生は、インプラントで~」
「さっそく、〈高主の血室〉の計算システムに、ハッキング」
「――ちゅぅぅぅーっ」
「データ検索」
「ジャン・ツォウ先生は、足をつかって~」
「そこらへん、うろうろ」
「――これは?」
「――6個の細胞活性装置がついた、杖のようなもの?」
「――もしかして、武器?」
「――びりびりびりっ」
「――うっ」
「不用意に触れて、感電・失神」
「で」
「ノアルト先生は~」
「――こらこら、何やっとる」
「――さささ」
「治療迅速」
「――うぅっ」
「ジャン・ツォウ先生の、意識回復」
「とか、やっていると」
「――ばーん」
「〈高主の血室〉の監視ロボットたちに、発見されてしまいました」
「ノアルト先生は~」
「――おいおい、邪魔するなって」
「手にとった、のは~」
「ジャン・ツォウ先生が見つけた、武器のようなもの」
「――これでも、くらえっ」
「――ぴぴぴぴっ」
「ロボットも、生き物も、方向感覚をなくし~」
「ロボットは、同士討ちして、自滅」
「両先生は~」
「――くらくら~」
「――なんだか、眩暈が……」
「そういえば」
「ノアルト先生は、インプラント装備」
「――ぐらぐら~」
「で」
「ジャン・ツォウ先生が~」
「――あらあら、何やってるの」
「――ごきっ」
「破壊迅速」
「武器のようなものは、機能を停止」
「ノアルト先生は、なんとか無事でした」
「とか、やっていると」
「――ばーん」
「今度は、ローダンに、攻撃されました」
「――あれは、ローダン顔のアンドロイドよっ」
「ジャン・ツォウ先生が~」
「――ばーん」
「応戦迅速」
「ノアルト先生は、インプラントで~」
「――ちゅぅぅぅーっ」
「データ検索を、続けます」
「で」
「わかってきました」
「……」
「――太古、マガドン人は、さまざまな種族を実験材料に?」
「――でも、使い物になったのはグラル種族だけ?」
「――グラル種族の脳組織、が?」
「――高性能のクォーツみたいで、アンドロイドの製造と制御に最適?」
「――グラル種族の脳を集めて、精神エネルギーを、汲み上げて?」
「――〈精神の君主〉シン・トラグの、額のサークレットの水晶も?」
「――その精神エネルギーと、リンクしてる?」
「……」
「とか、やっている間も」
「――ばーん」
「――ばばーん」
「何度も、ロボットの攻撃」
「ノアルト先生とジャン・ツォウ先生は~」
「〈高主の血室〉から、やむなく撤退」
「で」
「逃走途中」
「ノアルト先生が、思いついたのが」
「――そうじゃっ」
「――囚われているグラル種族を、解放するのじゃっ」

 グッキー、タコ・カクタ、ウリウ・セング、行動開始――

「3人と~」
「マガドゥの協力者さんたちを、ともなって~」
「〈エネルギーの君主〉たちのステーションへ」
「再度・突入」
「……」
「透視能力者、ウリウ・セング、超能力発揮」
「――むんっ」
「――〈エネルギーの君主〉たちのロボットと?」
「――グラル種族が?」
「――ものすごい、戦闘?」
「――ノアルト先生……ってば」
「――グラル種族を楯にして、逃げようと?」
「で」
「グッキーは、決断・迅速」
「――だめだよ、ノアルト先生っ」
「仲間に叫んで、曰く」
「――グラル種族を援護するんだ、超能力で」
「が」
「そこへ」
「〈精神の君主〉シン・トラグ」
「介入」
「まずは」
「マガドゥの協力者さんたちから、生命エネルギーを」
「――ちゅぅぅぅーっ」
「マガドゥの協力者さんたち、全員死亡」
「――!」
「グッキー、少なからず、ショックです」
「――だって、マガドゥの協力者さんたちは……」
「――ボクが協力してって、お願いして……」
「呆然自失」
「で」
「〈精神の君主〉シン・トラグ」
「つづいて」
「グラル種族を、テレキネシスで~」
「ちぎっては投げ、ちぎっては投げ」
「阿鼻叫喚」
「と」
「そこへ」
「遅ればせながら、ペリー・ローダン到着」
「まずは」
「状況分析・作戦立案」
「――なるほどっ」
「――ならばっ」
「グラル種族の生存者2体の、手を引いて~」
「逃げる・逃げる」
「それも」
「ステーションの、中心部へ」
「〈高主の血室〉へ」
「当然」
「〈精神の君主〉シン・トラグ、追ってきます」
「そして」
「〈高主の血室〉内部」
「ペリー・ローダンは、ノアルト先生の話をもとに~」
「――そこだっ」
「――ばーん」
「グラル脳保存設備を、損壊」
「〈精神の君主〉シン・トラグは、怒り心頭」
「――ペリー・ローダンっ」
「飛びかかります」
「が」
「グッキーが、介入」
「――テレキネシスっ」
「〈精神の君主〉シン・トラグの、額のサークレットの水晶をロック」
「――!」
「〈精神の君主〉シン・トラグ」
「――防御バリアっ」
「すでに、まともに機能しない」
「――緊急テレポートっ」
「数メートルしか、逃げられない」
「で」
「――あ(うっかり)」
「暴徒と化したグラルの群れの中に、落ちて~」
「踏みつぶされて~」
「――ひぃぃぃっ」
「〈精神の君主〉シン・トラグ、原型もとどめず」
「同時に」
「――ぴた」
「すべてのロボット、活動停止」

 〈エネルギーの君主〉たちのステーション、戦闘終了後――

「ノアルト先生、曰く」
「――〈高主の血室〉の計算システムから、わかったのじゃが」
「――これが~」
「――〈エネルギーの君主〉たちの故郷惑星の座標じゃ」
「……」
「グッキーは~」
「マガドゥの協力者さんの遺体を、マガドゥ地底村に搬送」
「――ごめんなさい・ごめんなさい」
「身内のヒトに、罵倒されるのも、覚悟していたけれど」
「――みんな、一言も、ボクを責めないんだ」
「で」
「自由になったグラル種族たちは~」
「――オレたちも、戦うだっ」
「と、協力を宣言」
「でも」
「ペリー・ローダンは、ちょっと複雑」
「――憎しみからは、何も生まれないぞ」
「なんて、つぶやいて、みるのでした」

 以下、次号。

□ Perry Rhodan-Heft

2446 . Uwe Anton / Die Negane Stadt / 負都市
2447 . Uwe Anton / Warten auf Xrayn / クズレインを待ちながら
2448 . Hubert Haensel / Tage der Angst / 恐怖の日々
2449 . Hubert Haensel / Die Finale Schlacht / 決戦
2450 . Robert Feldhoff / Evolux / エヴォラクス

□ Perry Rhodan-Heft 2446話「負都市」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2446.html ]

 2000万年前、タレ=シャルム銀河――

「タレ=シャルム銀河では、目下~」
「〈混沌の勢力〉が、〈負の球体〉建設事業を完遂したい」
「各所の星域に、発生した原〈混沌胞〉」
「原〈混沌胞〉を相互接続して、〈混沌胞〉に」
「〈混沌胞〉を相互接続して、〈混沌叢〉に」
「こうして~」
「〈混沌叢〉が、タレ=シャルム銀河全域を、覆いつくせば~」
「タレ=シャルム銀河は、〈負の球体〉に、なってしまうのです」
「……」
「過去に跳躍した《ジュール・ヴェルヌ》の、艦内時間では~」
「新銀河暦1347年5月」
「超知性体アルケティムの使者キ=ミョは~」
「ペリー・ローダンに、特命」
「――〈法行進〉艦隊司令=女将軍カムコさんが~」
「――〈負都市〉に、単身、偵察に出かけたまま~」
「――11週間、消息不明なのです」
「――女将軍カムコさんが、拷問されて~」
「――〈秩序の勢力〉の作戦の全容が知られたら、コトです」
「――潜入した、救出してください」
「――わたしの船《プルラフ》を、使ってください」
「――この《プルラフ》は、もともと〈反逆者〉の船なのです」

 タレ=シャルム銀河中心域――

「〈負都市〉推定座標から、16光年」
「〈法〉付与機2基が~」
「――みょみょみょ」
「生成した〈秩序の回廊〉の出口から~」
「ローダンと仲間たちの、《ジュール・ヴェルヌ》、到着」
「超知性体アルケティムの使者キ=ミョの船、《プルラフ》、到着」
「両船は~」
「〈負都市〉に3.6光年まで、接近」
「恒星を、探知楯にして~
「遠隔探知とか、通信傍受とか」
「――〈負都市〉周囲は、〈混沌の勢力〉の艦艇で、大賑わい、ですねー」
「――〈負都市〉の大きさは、〈法〉付与機くらい、ですかねー」
「――有象無象の艦艇が、出たり・入ったり、ですねー」
「――〈時の祭典〉の、準備でおおわらわ、らしいですねー」

 ペリー・ローダンは、突入部隊を編成――

「――もちろん、わたしが指揮をとるっ」
「――グッキーっ」
「――イホ・トロトっ」
「――エカトゥス・アティモス殿っ」
「――ラオソールからは、12体」
「――首領ポタウクと兄弟たちは、当然、参加だっ」
「いざ、《プルラフ》へ移乗」

 超知性体アルケティムの使者キ=ミョの船、《プルラフ》――

「《プルラフ》は~」
「円錐型の船体――もと〈混沌の勢力〉所属の船」
「先端に巨大なマストが1本――超知性体アルケティムさまが、追加」
「乗員も、そもそも〈反逆者〉のヒトたち」
「乗員のウレンゾ・サファ種族は~」
「そこらの壁に、埋まっていて~」
「――にょろーん」
「と、壁から触手を出して、操船など、しています」
「その、ウレンゾ・サファ種族」
「ローダンの〈深淵の騎士〉のオーラに、過剰に反応」
「――このヒト、嫌いです」
「――指揮されたく、ありません」
「きっぱり」
「やむなく~」
「もっとも〈混沌の勢力〉ぽい、エカトゥス・アティモス殿が、船長に就任」
「――マストを、たためっ」
「――針路、〈負都市〉っ」
「いざ、発進」

 〈負都市〉――

「小惑星級の、超巨大構造物」
「おおむね球状、さしわたし2200km」
「つまり、〈法〉付与機なんかより、遙かに大きい」
「数百万の、密集して相互に絡み合う、超強力な力場が~」
「超巨大都市を、存続させて、いるのです」
「周囲を護衛する戦力も、半端ではありません」

 《プルラフ》は、〈負都市〉へ接近――

「――〈負都市〉へ、着陸許可を申請します」
「――許可する」
「あっさり」
「が」
「先方から、なにやら追加の問い合わせ」
「――〈時の祭典〉用〈喝采要員〉の追加は、乗船しているか?」
「――へ?」
「――〈喝采要員〉は、乗船しているか?」
「――じ……乗船していますっ」
「――大変、よろしいっ」
「と」
「なにやら、怪しげな事態の予感」
「……」
「《プルラフ》は~」
「〈負都市〉へ、接近」
「する、ほどに~」
「――ぶぶーん」
「――ぶぶぶーん」
「〈振動プシ〉が~」
「どんどん、重く、重ーく、のしかかってきたり」
「……」
「《プルラフ》は~」
「さらに、接近」
「と」
「――臨検だ」
「臨検部隊――モルゴトダエル種族とジョナス人――が~」
「――ざっざっざっ」
「突入部隊は、秘密の小部屋で、息を潜めて~」
「――ざっざっざっ」
「やりすごす」
「で」
「ほどなく」
「《プルラフ》は、無事、〈負都市〉に到着」

 〈負都市〉――

「《プルラフ》にて、突入部隊は作戦会議」
「ローダン、曰く」
「――2班に、わかれようっ」
「――1班は~」
「――わたし、グッキー、イホ・トロト、エカトゥス・アティモス殿っ」
「――〈負都市〉の秘密を、暴くぞっ」
「――もう1班は~」
「――首領ポタウク指揮下、ラオソールさんたちっ」
「――女将軍カムコさんの監禁場所を、探すのだっ」
「かくして」
「突入部隊は、2班に分かれて、〈負都市〉内部へ」
「……」
「ローダン一行は~」
「〈兵員宿舎〉と呼ばれる一角の、表層あたりを徘徊」
「とりあえず」
「グッキー、テレパシー能力、発揮」
「――こんなに、大勢が?」
「――カオターク〈クズレイン〉の到着を、待ってる?」
「――まさか?」
「――本当に?」
「――〈喝采要員〉て?」
「――拍手して、歓声あげて?」
「――そのためだけに、待機してる?」
「もっと深く、探ってみましょう」
「〈負都市〉官吏と、接触」
「こんな話を、聞きます」
「――プレンドリクス種族の、グロリトリン・パルさん?」
「――〈時の祭典〉の、準備中に?」
「――マズいところに、気づいて?」
「――主張したら、却下されて?」
「――ほほう?」
「さらに」
「聞きます」
「――〈負都市〉は?」
「――いわゆる、巨大な〈内部構造胚珠〉の中に、運ばれる?」
「……」
「〈負都市〉内部の、立体映像メディアでは~」
「――コルギュルカンの戦士――ペテトラ=プシオニカー?」
「――ボブトルストのエルンテ=マゴス――超農民?」
「――負主義者?」
「――マルチ遺伝子スピード仕上げ?」
「――これらの、種族だかなんだかが~」
「――〈負の球体〉完成の暁、には~」
「――移住することに、なっているのです」
「……」
「グッキー、テレパシー能力、発揮」
「グロリトリン・パルの脳内独白を、聞きとります」
「――〈時の祭典〉には、真摯な意味なんてなくて?」
「――単に〈負都市〉官吏の面子のために?」
「――その間に?」
「――カオプレッサー、コルトロクが、本当の準備を?」
「――では、なかろうか?」

 ローダン一行は、〈負都市〉のさらに奥部へ――

「――5次元バリアに守られた、制御室?」
「こういう時は~」
「エカトゥス・アティモス殿に、おまかせです」
「――パラポーラライゼーターっ」
「涙滴型の構造物を、1回1粒」
「さすれば~」
「別のエネルギー水準に、移行して~」
「壁も、すーっ」
「バリアも、すーっ」
「侵入成功」
「イホ・トロトは~」
「――なんと、隣接して、さらに制御室が?」
「――〈負都市〉ネットワークに、ロ・グ・イ・ン」
「で」
「――(検索中)」
「――へ?」
「――途中に見つけた、あの機械室が?」
「――巨大な、〈振動プシ〉増幅器?」
「――〈振動プシ〉を変換して?」
「――〈時のアーケード〉に流している?」

 一方、首領ポタウク配下、ラオソール一行――

「――封鎖地区?」
「こういう時は~」
「ラオソール種族の、短距離テレポート能力が、役に立ちます」
「――テレポートっ」
「――テレポートっ」
「――(家捜し中)」
「――あ?」
「――女将軍カムコさんは、生きてる?」
「――カオプレッサー、コルトロクによる、尋問待ち?」
「――で、〈負牢〉に拘留中?」
「――やったぜ」
「――早速、報告だ」
「ところで」
「ローダン一行と、ラオソール一行」
「両者の間に、無線連絡はありません」
「そこで」
「――〈負都市〉ネットワークの伝言板に、書・き・こ・みだっ」
「――もちろん、暗号化してっ」
「……」
「〈負都市〉ネットワークの伝言板の、怪しい書きこみに~」
「さずが、イホ・トロト、気がつきます」
「解読、してみると~」
「――女将軍カムコさんの、居場所がわかった?」
「かくして」
「両者、《プルラフ》に帰到、合流」
「作戦会議」

 〈負都市〉内、《プルラフ》――

「ここで~」
「悲しいお知らせが、ひとつ」
「突入部隊が、あれこれする、あいだ~」
「《プルラフ》は~」
「ずっと繋留、されていました」
「壁に埋まった乗員、ウレンゾ・サファ種族も~」
「ずっとここに、いたのです」
「で」
「周囲からは、聖歌部隊が~」
「――ららら~」
「無意識領域に効果抜群の、歌声」
「《プルラフ》乗員、ウレンゾ・サファ種族は~」
「四方から、聖歌部隊の歌声を、聴かされて~」
「無意識領域に効果抜群」
「屈して、しまっていました」
「……」
「突入部隊、呆然」
「――だめだ、こりゃ」
「《プルラフ》は、もう逃走に使えません」
「が」
「――《プルラフ》船内には、転送機があるっ」
「――3.6光年なら、跳躍一回っ」
「――《ジュール・ヴェルヌ》まで、一瞬だっ」
「……」
「かくして」
「――カオプレッサー、コルトロクが、到着する前にっ」
「――オレの〈深淵の騎士〉のオーラに勘づかれる前にっ」
「女将軍カムコさん救出作戦、開始」

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]
・他、関連サイトはこちらを参照
[ http://www.rhodan.jp/ ]
----------------------------------------------------------------------
◆今回のひとこと

 〈負人都市〉は、ぜんぜん負人でないので、〈負都市〉にあらためます。

----------------------------------------------------------------------
d-information ◆ 518 [不定期刊] 2008/07/07
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
バックナンバー、登録/解除はこちら [ http://dzj.info/ ]

このアーカイブについて

このページには、2008年7月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2008年6月です。

次のアーカイブは2008年8月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。