603 [2010/02/22]
Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。
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◆目次
◇ペリー・ローダン近況
◆ペリー・ローダン近況
□ Perry Rhodan-Heft
2531 . Marc A. Herren / Das Fanal / 烽火
2532 . Michael Marcus Thurner / Der Tod eines Maahks / あるマークスの死
2533 . Wim Vandemaan / Reise in die Niemandswelt / 無人惑星への旅
2534 . Christian Montillon / Der Gesandte der Maahks / マークスの使節
2535 . Frank Borsch / Der Seelen-Kerker / 魂地下牢
□ Perry Rhodan-Heft 2531話「烽火」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2531.html ]
新銀河暦1463年3月6日、星系ホルマン、惑星アデクシオン――
「――USO提督と、会談したい」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノから、申し入れ」
「ロナルド・テケナーは〜」
「ドロン帝国の辺縁星域、惑星アデクシオンの、カジノで、待ち合わせ」
「――はろー?」
「――まずは、賭博クプ=アクトなどは、いかがでしょう?」
「興じて、いると〜」
「いきなり、銃撃」
「――ばばばっ」
「――うっ」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノ、死亡」
「遺体は、ロナルド・テケナーが、ひきとりました」
4時間後、USO旗艦《トラヤヌス》――
「――死んだフリして、当面は隠密行動できるですよ」
「ロナルド・テケナーと、歓談するのは〜」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノ」
「語るに」
「――アコン評議会議長、ラ=オサルのナルヴァンは〜」
「――アコン人を、ギャラクティカムの一員にしたいのです」
「――でも」
「――アコン人のすべてが、賛成ではないのです」
「――旧家の連中は、政府の施策に反対派なのです」
「――ハロル家の、巨大転送機会社AUも、反対派なのです」
「AU――略さない呼称は、アチャティ・ユマ」
「と、ここで」
「ロナルド・テケナー、曰く」
「――つい先日〜」
「――オレ、AU重役ハロルのシムルと、やりあいましたぜ」
「――〈反逆者〉狩りの黒幕しているところを、追いつめて〜」
「――最後の最後で、取り逃がして〜」
「――残念でしたぜ」
「巡り合わせ、ということで」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノ、さらに曰く」
「――数十年来〜」
「――アコン評議会は、大きな計画を推進してるのです」
「――でも」
「――ワタシは、何にも知らされないまま、なのです」
「――一緒に、内情を探ってくれたり?」
「――もう少し、お話しする、とですね」
「――〈反逆者〉が、惑星ドロラーを、キャビネット化しましたでしょ?」
「――余波で、恒星アコンが、不安定になって〜」
「――ノヴァになるかも、なのですよ」
「で」
「ロナルド・テケナー、思うに」
「――頼られたら〜」
「――手をさしのべるのが、漢(オトコ)というもの」
「とはいえ〜」
「ロナルド・テケナー単独では、いかんせん、知恵が足りなそう」
「――そういえば?」
「――アラスカ・シェーデレーアって?」
「――あんなツラして、論理学者だっけ?」
「――論理的かつ分析的に、オレの理解の及ばぬところを〜」
「――助けてくれたり?」
「かくして」
「USO旗艦《トラヤヌス》は〜」
「惑星テラへ」
惑星テラ――
「アラスカ・シェーデレーアは〜」
「95年間の流浪の、はてに〜」
「新銀河暦1450年に、惑星テラへとまいもどり〜」
「現在の身分は、自由テラナー連盟特使」
「目下〜」
「ワリンジャー・アカデミーと、ネーサンと、ツルんで〜」
「なにやら熱心に探求、しているらしい」
「……」
「ロナルド・テケナー、アラスカ・シェーデレーアのもとを訪ねて」
「――助けて、くれたり?」
「――イヤです」
「――えーと、最近、何やってる……」
「――教えません」
「――オレたち、友達……」
「――では、ありません」
「と、にべもない」
「とはいえ」
「やがて生まれる、相互理解」
「――(こいつ、ツラの割に、仕事はできるかも?)」
「――(このヒト、顔の割に、任務は真剣かも?)」
「そして」
「アラスカ・シェーデレーアが、言うことには」
「――まあ、助けても良いですが……ついでの範囲で」
「――じつは〜」
「――アナタの到着の少し前に、星系アコンから招待状、が来てるのです」
「――他の重鎮たちにも、来てるのです」
「つまり」
「――3月25日に、星系アコンで何かあるらしい?」
星系アコン――
「立体テレビのニュース、によれば〜」
「――星系アコンに、謎の〈光テンダー〉現る?」
「謎の〈光テンダー〉――」
「船体は、回転楕円体をふたつに切った、その下半分」
「回転楕円体の断面には〜」
「エネルギーバリアのドームが、あって〜」
「ドームの下に、15億個の光源が瞬いていたり」
「――15億個?」
「――惑星ドロラーがキャビネット化された際、失われた尊い人命の数?」
「――鎮魂の記念碑?」
「――助けてくれなかった銀河系諸種族へ、無言の抗議?」
「憶測は、さまざまですが〜」
「惑星テラから〜」
「立体テレビのニュースを視ていた〜」
「ロナルド・テケナーに、言わせれば〜」
「――出たな、AU本社船《レムチャ・オヴィル》っ」
惑星テラ――
「レジナルド・ブル指揮下の《レイフ・エーリクソンIV》が〜」
「星系オアの作戦から、惑星テラに帰到」
「で」
「ロナルド・テケナー」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノ」
「アラスカ・シェーデレーア」
「3名を乗せ〜」
「《レイフ・エーリクソンIV》は〜」
「星系アコンへ」
3月25日、星系アコン――
「招待に応じ、到着したのは〜」
「自由テラナー連盟から《レイフ・エーリクソンIV》に、加え〜」
「――皇帝ボスティク指揮下、アルコン帝国の艦船?」
「――USO艦艇?」
「――ブルー人?」
「――テフローダーの銀河系移民組?」
「――ハルト人の若年層?」
「――トプシダー?」
「――ソルモス?」
「有象無象の、勢揃い」
「――え……リング人まで?」
「で」
「アコン評議会議長、ラ=オサルのナルヴァン、声高に曰く」
「――アコン人は、自分勝手な孤立を、脱却し〜」
「――アコン人も、ギャラクティカムの一員になりたいのですっ」
「――これより、ご覧いただくのは〜」
「――死に瀕した恒星アコンの、再生ですっ」
「すると」
「かつての第9惑星=ガス巨星ユルサーで〜」
「――かっ」
「――強烈な、エネルギー反応?」
「――ガス巨星ユルサーの衛星38個が……爆発?」
「――残骸が形を作って?」
「――各種族の言葉と文字で……ドロラー?」
「――これが、招待状にあった〈アコン烽火〉?」
「と、ここまでは」
「なんだか順調に、見えました」
「が」
「アラスカ・シェーデレーア、直感的に曰く」
「ロナルド・テケナーに〜」
「――何か、オカシイかもですよ?」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノにも〜」
「――何か、オカシイかもですよ?」
「で」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノは、職権濫用」
「アラスカ・シェーデレーアとロナルド・テケナーを、連れて〜」
「転送機経由で、使われていない予備センターへ」
「――ここは、3基ある主制御センターの、1基なのです」
「そこで〜」
「明らかになる、〈アコン烽火〉計画の全貌」
「――ガス巨星ユルサーを、小太陽に変えるのです」
「――潰した衛星の質量を、ガス巨星ユルサーに添加」
「――続いて〜」
「――状況転送機により〜」
「――恒星アコンの余剰質量を、ガス巨星ユルサーへと誘導」
「――科学者陣の予測、どおりなら〜」
「――恒星アコンの不安定要素は、取り除かれるのです」
「――まずは〜」
「――ガス巨星ユルサーの4大衛星が、状況転送機で所定の位置へ」
「――の、はずなのです」
「――が」
「――そうなって、いないっ」
「――さらに〜」
「――恒星アコンから、ガス巨星ユルサーまで、半空間トンネル形成」
「――の、はずなのです」
「――が」
「――そうなって、いないっ」
「――どうやら」
「――主制御プログラムは、異常なく走行中なのです」
「――が」
「――むぅ」
「ここで」
「アラスカ・シェーデレーアとロナルド・テケナーは、ピンときます」
「――明らかに、手順がねじ曲げられてますねっ」
「――破壊工作だぜっ」
「すでにプログラムは実行中のため〜」
「主制御センターからは、どうにもできず」
「とりいそぎ」
「アラスカ・シェーデレーアが〜」
「書き替えられたとおぼしきプログラムを、読んでみると〜」
「――4大衛星の転送処理が、ない?」
「――代わりに?」
「――星系内の他のガス巨星4つを、ガス巨星ユルサーの座標に転送する?」
「――起こる爆発の爆心を、状況転送機で、恒星アコンの核へ?」
「――そんなこと、したら?」
「――恒星アコン、たちまちノヴァ化?」
「ロナルド・テケナー、毒づいて曰く」
「――それで?」
「――アコン人の反体制勢力は?」
「――この〈アコン烽火〉を、見せつけて?」
「――助けてくれなかった銀河系諸種族に対し?」
「――永久不滅に、抗議したい?」
「しかも」
「――集まった銀河系の重鎮全員、早く逃げないと壊滅だぜ」
危機的状況の、星系アコン――
「アラスカ・シェーデレーア、論理的に推測して曰く」
「――犯人は〜」
「――AUの経営陣ですね」
「――ハロルのアウベンなら、必要な影響力を行使できるでしょう」
「とか、言っている、うちに〜」
「……」
「ガス巨星ユルサーでは〜」
「――ごごごっ」
「転送リング、形成開始」
「……」
「――あれは?」
「――爆発の爆心を、恒星アコンの核へ転送する、半空間トンネル?」
「――なんとしても、食いとめないとっ」
「3名は、制御センターの中を、探し回りますが〜」
「――状況転送機を制御する設備は、ここにはない?」
「――どこに、あるんだ?」
「アラスカ・シェーデレーア、論理的に推測して曰く」
「――もちろん〜」
「――〈光テンダー〉=AU本社船《レムチャ・オヴィル》ですね」
「――!」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノは〜」
「――アコン・エネルギーコマンドとUSOに、無線をつなぐのですっ」
「――ワタシは、アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノっ」
「――そうです、幽霊では、ありませんっ」
「――がっ」
「――このままでは、星系アコンにいる全員が幽霊になってしまいますっ」
「――星系アコンは、現在危機的状況にあるのですっ」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノは〜」
「ロナルド・テケナーと共に〜」
「USO旗艦《トラヤヌス》で〜」
「〈光テンダー〉=AU本社船《レムチャ・オヴィル》へ」
「アラスカ・シェーデレーアは〜」
「主制御プログラム停止の道を探ろうと、制御センターに踏みとどまる」
「……」
「現在の、危機的状況は〜」
「瞬く間に、星系アコンの銀河系諸種族の艦船に伝わり〜」
「それでも」
「アコン評議会議長、ラ=オサルのナルヴァンから、声高に〜」
「――アコン人は、自分勝手な孤立を、脱却し〜」
「――アコン人も、ギャラクティカムの一員になりたいのですっ」
「――助けてくださいっ」
「と、呼びかけられては〜」
「尻に帆かけて、撤退もできず」
「かくして」
「飛び交う、ハイパー無線」
「銀河系の英知を、結集」
「星系アコンを破滅から救うため、銀河系の種族は一丸となるのでした」
星系アコン、〈光テンダー〉=AU本社船《レムチャ・オヴィル》――
「鬼気迫る形相の〜」
「ロナルド・テケナー」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノ」
「――うぉぉぉっ」
「――ひーっ」
「驀進する両名を前に、《レムチャ・オヴィル》の警備陣は、敵にもならず」
「〈繭型転送機〉も、即刻使用不能に」
「逃走路を、断たれ〜」
「両経営者、ハロルのシムルと、ハロルのアウベンは〜」
「《レムチャ・オヴィル》の中を、逃げまわる」
「で」
「ロナルド・テケナー」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノ」
「両名は、状況転送機の衝撃インパルス=ジェネレータを、すぐさま発見」
「――停止だっ」
「――壊しても、止めますよっ」
「――うぉぉぉっ」
「――がこっ」
「が」
「すでに、時遅し」
「……」
「かつての第17惑星、ガス巨星メルゾンが〜」
「半空間トンネルを、抜け〜」
「他に、3つのガス巨星も〜」
「半空間トンネルを、抜け〜」
「ガス巨星ユルサーへと〜」
「――ばばばばーん」
「衛星に設置されていた、状況転送機監視施設なんかも〜」
「呑みこまれて〜」
「――ばーん」
「……」
「《レムチャ・オヴィル》では〜」
「アコン・エネルギーコマンド司令官、ヴィタルのレイノが〜」
「――ハロルのアウベン、逮捕だっ」
「ロナルド・テケナーは〜」
「――ハロルのシムル、止まらないと、撃つぞっ」
「――ばーん」
「――うっ」
星系アコン――
「さて」
「その後、恒星アコンが、どうなったかというと〜」
「銀河系の英知は、伊達ではありませんでした」
「――爆発の爆心を、恒星アコンの核から、転送し返すのだっ」
「――半空間トンネルで、当初の計画どおり、ガス巨星ユルサーへっ」
「かつてガス巨星ユルサーだったモノ、を貫いて〜」
「プラズマ雲と〜」
「恒星アコンの核に発した、余剰質量の流れが〜」
「――ごごーっ」
「3月26日14時28分――」
「星系アコンに、第2の恒星が誕生」
「恒星アコン自体は、安定化に成功」
「かくして」
「星系アコンは、破滅を免れたのでした」
大団円――
「――やったぜーっ」
「《レイフ・エーリクソンIV》は、一路、惑星テラへ」
「が」
「その、艦上の一角で〜」
「アラスカ・シェーデレーアが、仮面とカピン片のさらに下〜」
「なにやら、難しい顔をしておりました」
「数週来、なにやら続く不安感が〜」
「ずんずんと、存在感を増し〜」
「――なにか、大きなコトが、あるんだよな」
「――わからないけど、もうすぐ、起きるんだよな」
「――ぞくぞくっ」
【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]
・他、関連サイトはこちらを参照
[ http://www.rhodan.jp/ ]
◆今回のひとこと
死んだアコン人だけが、良いアコン人……というか。
d-information ◆ 603 [不定期刊] 2010/02/22
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
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