きみは悪魔殺しを知っているか?

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DAEMONENKILLER

This is Daemonenkiller-page for Horror-readers in Japan. Sorry, Japanese mode only.


「きみは『悪魔殺し』 Da"monen Killer というドイツのシリーズを知っているかい?」
「なんか……できるんなら、わすれたい」

 Da"monen Killer――エルンスト・ヴルチェクが創始したホラー小説のシリーズ。Da"monen Killer は1973年7月17日、Vampir-Horror シリーズの23話 Im Zeichen des Bo"sen「悪のしるし」としてはじめて登場した(これが Da"monen Killer の第1話ということになる)。読者からの反響はすさまじく(と、本の解説には書いてある)、翌年には多くの作家をまきこむ独立したシリーズになる。だが、ある権威団体により「悪書」に認定されて中断。やがて、再版されたシリーズは出版社の意向と編集者の死により頓挫。だが、いまでも根強いファンにささえられ、体裁を変えて再生しようとしている。
 主人公ドリアン・ハンターは天才でも超人でもない。ただふたつ、まわりの普通の人々とちがっていたのは、その数奇な運命、そして、悪魔たちの実在を知ったということ。強靭な意志の力だけが、ドリアンを「悪魔殺し(デーモンキラー)」たらしめている。

「いい話だよね〜」
「ま、ここまでは、ね……」

 ドリアンは、1484年に永遠の生命を求めて闇の侯爵と契約を結んだ、コンド男爵ニコラスの生まれ変わり。5世紀ものあいだ、魂は放浪をつづけながら闇のに潜む者たちと戦ってきた。

「……これのどこが、天才でも超人でもない普通の人?」
「数奇な運命なんだね〜」

 そして、ココ・ザミス――彼女は魔女のなかでもとりわけ変わっていた。よりにもよって、伴侶としてドリアンを選んだのだ。

「奥さまは魔女!?」
「……ごくフツーのふたりは、ごくフツーの恋をし、ごくフツーの結婚をしました。ただふたつちがっていたのは……」
「奥さまは魔女!?」
「んで、旦那さまはデーモンキラーだったのです」
「奥さまは魔女……?」
「ドリアン・ハンター、まさしく悪魔殺し……もとい、魔女殺し!」
「おーぃ、意味が違ってきてるぞぉ……」

 こんな話が大反響なんて、「悪書」(?)なんて、25年も根強いファンに支えられてるなんて? われわれは実は、ドイツってゆー国の文化について、えらい勘ちがいをしているのではないだろうか?
 ドイツには Heft ヘフトと呼ばれる、軽装の娯楽小説の定期刊行シリーズの伝統がある。ホラーだけでなく、SF、ファンタジー、推理小説――邦訳されている Perry Rhodan や、この Da"monenkiller はそのひとつにすぎない。

「きみは Da"monen Killer というヘフトを知っているかい?」
「……だから忘れたいっていってんだろ〜」

 まあ、肌にあわないヒトもいる……と思う。


Daemonenkiller Buch
Da"monenkiller-Buch Nr.28
Zaubermond Verlag 332page / DM29.80

 ドイツ発(たぶん)日本未紹介のホラー小説シリーズである。
 このページは、日本の、この種の話に興味がある人に、ただただ Da"monenkiller を紹介することを目的としている。
 もういつのことだか覚えていないが、わたしが Da"monenkiller をはじめて知ったのは Perry Rhodan ヘフトの広告の1ページ。興味はひかれたものの、そのころ、財布にそんな余裕はなかった。ドイツの書籍通販 TRANSGALAXIS 社のカタログで Da"monenkiller の名前に再会したのが、去年のこと。入手した Da"monenkiller-Buch 数冊。内容もシリーズそのものの数奇な運命も、以前に推測していたよりはるかに興味深い――そして、こうした紹介にまでいたることになった。
 本冊子は、手元に入手した Da"monenkiller-Buch と Zaubermond 社のサイトを主な資料として作成した。

謝辞:
このページ(および同時発行のファンジン)のためにテキストと画像の引用をご快諾いただいた Zaubermond 社の Thomas Born 氏と作家 Dennis Ehrhardt 氏に感謝します。

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