
神々の息子にしてエシュラ・マハーズの主たるヘプタメルはかく語り、無知なるものに教えをたれり。
第六の日こそはじまりの終わり。賢きものたちに六日目の黎明を告ぐるきざしあり。火の女神ギラトゥ、その頭をもたげ、灼熱をふりまかん。その力の徴として、星々のかかる空に、オムファーの花のごとき輝きの見ゆ。星、互いににじり寄り、領地は互いに歩み寄るべし。
うめく声、宇宙を駆けゆかん。完成への道は苦痛に満ちているがゆえなり。さらに、知恵の小径を侮蔑せし不信の徒の巷に、絶叫あがらん。あまたの種が絶滅し、星々は燃えつきん。それこそ浄化なるべし。六日目を生きながらえるは、心に『ヘクサメロンの書』の真実への信仰の宿るもののみ。獣も草木も死に絶えん。なれど、其は主なるヘプタメルの司祭らに、不浄と呼ばれしもののみならん。
二十の領地と、宇宙の果てにいたるまでのすべての領地の種族を、苦難おとなう。されど危難こそは完成の先触れ。信仰をいだくものたちは、再生を待つことを知るがゆえに、黙して絶えざるあらざりなん。
六日目は、火と炎とともに暮れ、五日目が次ぐ。宇宙なる壮大な業を創造りなし、その絶えざる更新をなさしむる、シャムーの地の神々に栄えあれかし。
----『ヘクサメロンの書』より「六日目の歌」

新銀河暦446年、〈網を歩む者〉たちは〈力の球形体〉エスタルトゥでついに攻勢に転じた。ジオン・ゾムの奇蹟〈紋章の門〉を破壊し、〈永遠の戦士たちの帝国〉の影の支配者、プテル人シングヴァ族を表舞台にひきずりだす。故郷銀河系でも、ジュリアン・ティフラー指揮下の地下組織〈独立運動組織グループ〉が、奇蹟のエンジニア種族ナックを同盟者として、〈永遠の戦士〉たちの支配に終止符をうつ。
だが、終わりではなかった。
コスモヌクレオチド・ドリフェルから出現した未知の巨大物体〈クロッツ〉。
4000万光年もはなれたアプザンタ・ゴム銀河に前進基地タルカニウムを建設するカルタン人。〈伝承者〉たちは、太古の計画にもとづいて、タルカニウムに膨大な量のパラタウを蓄積していく。そして、〈永遠の戦士たちの帝国〉は、プシオンの奇蹟に障害をもたらすパラタウを除去するため、アプザンタ・ゴムの奇蹟〈災いを告げる蜉蝣〉の大群をタルカニウムへ進撃させる……。
錯綜する事態のなか、〈網を歩む者〉たちは、シングヴァ族の精神制御を脱したイジャルコル、5万年の深層睡眠からめざめたカルタン人オーグ・アト・タルカンの語ることを手がかりに、真相を解明する。5万年前、超知性体エスタルトゥは、死にゆく異宇宙タルカンにおもむいた。カルタン人、ナック、ザタラ……この種族たちは、エスタルトゥの計画にもとづいて宇宙間の障壁をこえたオーグ・アト・タルカンの巨船《ナルガ・サント》の乗員。その使命は、タルカンの銀河ハンガイを局所銀河群へと迎えいれる準備をととのえること。
クロッツ――それは、5万年をかけてようやくハンガイ転送の準備がととのったことを知らせる第二の船《ナルガ・プール》。
〈網を歩む者〉たちの調停もむなしく、タルカニウムに襲来した〈災いを告げる蜉蝣〉は、蓄積された数億トンのパラタウを誘爆させる。そして、その瞬間、局所銀河群の一角に、数十億の恒星が異宇宙からなだれこんできた……!
タルカニウムの破局の瞬間、偶然ドリフェルの内部にあったローダンは、コスモヌクレオチドの異常な活動のあおりをうけ、異宇宙タルカンへとはじきとばされた。ローダンは、タルカンを支配するという組織〈ヘクサメロン〉の哨兵種族ハウリに遭遇。ハウリは〈ヘクサメロン〉の頂点に立つ半神〈ヘプタメル〉を奉じ、宇宙の収縮を次の再生のための栄光ある〈最後の六日間〉としてうけいれる。かれらは、タルカンからの逃走をくわだてる〈背徳者〉たちとの決戦の準備をすすめていた。ローダンはハウリの基地惑星ベンタンクを逃走し、カルタン人の拠点がある青色恒星系をめざす。
タルカン――5万年前、エスタルトゥが救済におもむいた宇宙。しかし、いまエスタルトゥの名を知るものはいない。
「ゆけ、そしてエスタルトゥの謎を解きあかすのだ!」

"PROJEKT MEEKORAH" / プロジェクト・メーコラー
1998/5/15 r.psytoh with y.wakabayashi
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