プロローグ....
男は眠っていた。
ただ眠っていただけではない。夢を見ていた。
自由な精神はあふれだす大宇宙のリズムにのって気ままにさすらう。
やがて、男の夢がたどりついたのは、隣の銀河。
勇敢な種族が手作りのマシーンに乗組んで宇宙へと飛びだした。
ヘイ! ユーの名前は?
....レムール!
元気いいねぇ。
ユーの行く道に、光の守護のあらんことをっ!
この若い種族がタマニウムと呼ばれる星間帝国を築きあげるのは、大宇宙の尺度からすれば、一瞬のできごと。そして、レムール人の帝国が強大なハルト人の侵攻によって崩壊するのも一瞬のできごと。
しかし、レムール人はただ滅びはしなかった。しぶとく、銀河のそこここで生きのびていた。いつしか、アコン人と称するレムールの子孫がふたたび帝国を興し、そこからわかれたアルコン人はかれらの銀河の半分を統治するまでになった。
一方、恒星の力を利用して大宇宙の深淵を越え、この銀河にまで逃げのびてきたレムール人もいた。やがて、第二のレムール帝国が建設される。
しかし、こいつはちょいと....? 夢見ながら、男は眉をひそめた。
この銀河に移住したレムール人と、メタンアンモニアの惑星に住む現住種族の間に生存圏を賭けた戦争がおこり、メタン種族はこの銀河を放逐されてしまった。メタン種族たちは銀河間の虚空にステーションを置いて、隣の銀河に移住する。
今度は隣の銀河で、アルコン帝国とメタン種族の戦争。
そして、この銀河のレムール人たちは、いつの間にか〈島の王〉と自称する一握りの独裁者たちに支配されていた。
あれあれ....。
レムールの子孫たちは、自分たちの素性も忘れて、けっきょく抗争にあけくれている。
Oh! ノー。
絶望の身振りとともに、夢見る男の意識は、ふたたびレムール人の故郷惑星に向いた。
そこでも、生残ったしぶとい子供たちが、ふたたび宇宙に出ようとしている。
ヘイ、ブラザー! 今度はばっちりうまくやるんだぜ。
....?
ユーの名前は?
....テラナー!
ユーの行く道に、今度こそ光の守護のあらんことをっ!
まあ、そんなようにけっこう好き勝手に、男は夢を見ていた。
そして、いまどこからか生れたばかりの風が銀河をわたってきた。
聴こえてきたのは....迫力のあるビート!
"Lonely Girl from North Counry 2nd"
(c) 1995/6/15 yuki sano with y.wakabayashi
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