ATLAN Nr.6801986/12/4 y.wakabayashi

AD3818年のアルコルドーム銀河 / 太古のマナム・トゥル銀河で
セレスターの惑星ニュー・マリオンへ進路をとる《アニマ》は、この時間を利用して自分の経歴を語りはじめる。
《アニマ》は機械とも生命ともつかない結晶存在。
アトランは、その長い物語を聞く。
ヴァルディスの文明は、まだ宇宙航行をしらなかった。
アニマがほんの少女だったころ、突然に「輝く石の悪魔」がおりたち、近くの神殿に居をかまえた。
アニマは好奇心から忍びこみ、「悪魔」----ロボット種族ボークノイドのフェリン----をオービターとする深淵の騎士ジルベルステルンのハルトマンに出会う。
ボークノイドの母星はフェルガロの支配下にあった。
この謎の存在はしばらく前にわずかな数の従者とともにその星にたどりつき、超心理能力をもちいてみるまに独裁者として君臨するようになった。
「わたしは、コスモクラートの命をうけて、宇宙の秩序維持のために、フェルガロのような力の伸長を阻止する任を負っている」とハルトマンは語る。
騎士はアニマをオービターに任じ、訓練をつませる。
計画は単純。
フェルガロは不死の秘法を知るララブ人の探索にフェリンたちを派遣した。アニマが伝説のララブ人の生き残りを自称すれば、騎士とともに権力者に近づくのは容易なはず。そのあとは、フェルガロをポジティヴに導くこともできるだろう。
機械たちの惑星で、騎士とアニマはフェリンとともに大宮殿の「玉座」に宿る謎の存在と対面する。それは精神集合体。もとより永遠の生命を約束されている。ララブ人の伝説に惹かれたとみせかけたのは、潜在的な敵対者をおびきだすため....ハルトマンは罠にはまったのだ。
しかし、フェリンと騎士は、惑星全域にパニックをひきおこすことに成功する。
殺到するボークノイドの群れ。
ハルトマンとアニマは「玉座」にしのびよる。
標的に先にたどりついたアニマに向かって騎士が叫ぶ。
「それはやつの脳だ。それを叩け!」
しかし、アニマには騎士のミスがわかった。
フェルガロはたしかに「玉座」だった。だが、同時に壮大な宮殿でもあり、惑星すべてをさえ肉体とする一個の意識なのだ。こんな象徴ひとつ破壊したところで、フェルガロにはさしたるダメージをあたえることはできない。
アニマは躊躇する。
そのとき、偶然に一本の槍がハルトマンの胸板をつらぬいた。
アニマは絶望と怒りを「玉座」にたたきつけ....そして、惑星規模の混乱を収拾することに忙殺されていたフェルガロは、制御をおろそかにしていた体の一部がアニマに感応し合体したことに気づいた。
そして、いま、新しい任務のなかで、アニマは深淵の騎士アトランにめぐりあうことになったのだ。
